どこにでもあるケーキ
著者:三角みづ紀
出版社:ナナロク社 地方・小出版流通センター
価格:1,700円
発売日:2020年08月
判型:B6/ページ数:114
ISBN:9784904292952
詩集『よいひかり』(小社)に続く、三角みづ紀の第8詩集は、詩人の記憶を重ねた13歳を描く33篇の書き下ろしです。
誰もが感じてきた変わっていく心と身体と家族との関係性、教室の疎外感や世界の美しさを、失った記憶が蘇るように描きだします。
タイトルの『どこにでもあるケーキ』をはじめ、一見すると否定的な言葉に、どこかそうありたいとも願う繊細な感情が見事に詩となっています。
すべて一人の目線で描かれるため、主人公のいる短い物語としても読め、しばらく詩から離れていたなという方にも、親しみやすい一冊です。