功利とデモクラシー
ジェレミー・ベンサムの政治思想
著者:フィリップ・スコフィールド 川名雄一郎 高島和哉
出版社:慶應義塾大学出版会
価格:15,000円
発売日:2020年01月
判型:A5/ページ数:628
ISBN:9784766426427
支配する少数者の「邪悪な利益」を
いかに制御するか
――ゆえにベンサムは急進的でなければならなかったのだ
本書は次の二つの慧眼を持つ。
第一に、言語論を核としたベンサムの論理学が、功利性の原理と並び立つ彼の思想の基盤であることを説得的に示したこと。
第二に、支配層としての政治家・法律家・宗教家の協働による私的利益の追求を「邪悪な利益」として糾弾し、急進的民主主義へと転向したベンサムの政治思想を詳らかにしたことである。
稀代の思想家が掲げた〈功利〉と〈民主主義〉の新たな側面に光を当てたスコフィールドの二〇年に渡る研究の到達点、ついに刊行。