想像力と進化の時代

ダーウィン、文学、人間の本性

鳥影社
小沢茂（ヨーロッパ語系文学）　エメリー・ヨンソン　

• 価格: 4,180円（本体3,800円＋税）
• 発行年月: 2025年10月
• 判型: Ａ５
• ISBN: 9784867821725

内容情報

[BOOKデータベースより]

人間とは、何か。ダーウィン進化論が人類に突きつけた実存的挑戦。ドイル、ロンドン、ウェルズ、コンラッド―。巨匠たちの答えは、現代でも共鳴し続けている。

第一章　進化論的想像力を説明するために進化論を用いること
第二章　初期進化論思想における神話創造
第三章　文学における進化論
第四章　冒険からユートピアへ
第五章　進化論とジャック・ロンドンの想像力
第六章　Ｈ・Ｇ・ウェルズの想像力と進化論
第七章　ジョゼフ・コンラッドの進化論的想像力
第八章　自然界の想像不可能な場所

[日販商品データベースより]

人間とは、何か。

ダーウィン進化論が人類に突きつけた実存的挑戦。ドイル、ロンドン、ウェルズ、コンラッド──巨匠たちの答えは、現代でも共鳴し続けている。



「ダーウィン以降、人類は想像力を用いてすみやかに物語を創出する必要があった。後期ヴィクトリア朝に生じた実存的な絶望の波は、キリスト教的な世界観が失われて、慈愛に満ちた神の意志、何百万年も続いてきた善悪の対立といった要素が霧消したことからではなく、想像力という視点からすれば新しい世界観が意味をなすものではなかったことに由来する。想像力が生み出す世界観は人類の行動を決定する上で必要不可欠である。ストーリーは実生活から乖離したおもちゃでも、政治的な洗脳のための道具でもない……想像的世界観には何ものにも代えがたい心理学的機能がある」