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弱視の音楽療法士が伝える「聞こえない音」の世界
Clover出版 工藤咲良 Volffi
点
ささやかな人生こそ、豊かに実る。現代社会は音に穢されている。情報、騒音、SNS…。音の洪水から距離を取り、音のない世界に耳を傾ける。その時、あなただけの真実が見つかる。
1 聞こえない音の世界(静けさの贈りもの;聞こえない音ってどんな音?;耳を澄ますことは愛の行為)2 聞こえない「音楽」の世界(人々の心が奏でる「聞こえない音楽」;「間」と「余韻」の力;心と心が奏でるアンサンブル―ただ、その一瞬の美しさを求めて)3 私が歩いて来た道(15歳の決意―クリスチャンとしての出発;ふつうの子になりたい―小学生時代;役に立つことのよろこび―今一番必要なことをする ほか)
『聞こえない音を聞く方法を知る人は、音のない存在に気づける人』弱視で産まれた著者の、目立たずささやかで、聞きのがしがちな人生の旋律を描くエッセイ聞こえない音があります。見えない世界があります。目に見える日常の雑事や仕事に夢中になっていると、些細な変化に気づかず、目に見えるものに振り回されてしまいます。その時、あなたは、あなたらしさを失います。聞こえない音を聴こうとすること、静寂の中に、身を置くことは、あなたを自由に解き放ちます。その時、あなたは、あなたらしさに戻るのです。それを感じられると、なにかを「しない」ことの価値を知るはずです。音のない音楽を聴くことができるでしょう。私たちの力の及ばないところで、働いてくれている、目に見えない存在が、感じられるようになるからです。そんな人はやさしいひと。自分の居場所を持っている人々。ハンディキャップを持っている、持っていないに関わらず、人はそれぞれに、生きづらさを背負って、今を生きているのではないでしょうか。聞こえない音に耳を傾けるひとは、「生きづらさ」が、決して無駄ではないことを知ります。人知れず噛みしめた苦しみや、誰にも目を向けられることのなかった努力。そんな「聞こえない音たち」が、見えない糸のように、人と人、時代と時代をつないで、私たちの社会は紡がれてゆきます。〜以下序文より〜この本では、「聞こえない音を聴く」ことを通して、目に見えない世界と出会う道をお伝えします。それは、私が音楽療法士であることに加えて、弱視という障がいをもっているからです。私は先天性弱視で、左目の視力が0・05、右目の視力はありません。両目とも視力は矯正不可能で、見える方の左目も、視野は下半分しかありません。でも、生まれつきなので、私にとってはこれが当たり前。子どものころは、自転車も一輪車も乗りまわしていましたし、大人になってからは、国内外どこへでも、言葉さえ通じれば、一人で行きます。こういうことを可能にしてくれているのは、聴覚、触覚、嗅覚、その他、視覚以外のありとあらゆる感覚です。こうして、生まれたときから自然に鍛えられてきた私の聴覚は、音楽療法士という職業において、大活躍をしてくれただけでなく、この本を通して、「聞こえないけれど、実際には響いている音」を聴く方法を、みなさんにお伝えすることを、実現させてくれました。人生の壁にぶつかった時、アントロポゾフィーは、私に一筋の道を開いてくれました。「目に見えて、手で触れることのできるこの世界の後ろ
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1位
又吉直樹
価格:1,320円(本体1,200円+税)
【2015年03月発売】
一覧を見る
[BOOKデータベースより]
ささやかな人生こそ、豊かに実る。現代社会は音に穢されている。情報、騒音、SNS…。音の洪水から距離を取り、音のない世界に耳を傾ける。その時、あなただけの真実が見つかる。
1 聞こえない音の世界(静けさの贈りもの;聞こえない音ってどんな音?;耳を澄ますことは愛の行為)
[日販商品データベースより]2 聞こえない「音楽」の世界(人々の心が奏でる「聞こえない音楽」;「間」と「余韻」の力;心と心が奏でるアンサンブル―ただ、その一瞬の美しさを求めて)
3 私が歩いて来た道(15歳の決意―クリスチャンとしての出発;ふつうの子になりたい―小学生時代;役に立つことのよろこび―今一番必要なことをする ほか)
『聞こえない音を聞く方法を知る人は、音のない存在に気づける人』
弱視で産まれた著者の、目立たずささやかで、聞きのがしがちな人生の旋律を描くエッセイ
聞こえない音があります。
見えない世界があります。
目に見える日常の雑事や仕事に夢中になっていると、
些細な変化に気づかず、目に見えるものに振り回されてしまいます。
その時、あなたは、あなたらしさを失います。
聞こえない音を聴こうとすること、
静寂の中に、身を置くことは、あなたを自由に解き放ちます。
その時、あなたは、あなたらしさに戻るのです。
それを感じられると、なにかを「しない」ことの価値を知るはずです。
音のない音楽を聴くことができるでしょう。
私たちの力の及ばないところで、働いてくれている、目に見えない存在が、感じられるようになるからです。
そんな人はやさしいひと。
自分の居場所を持っている人々。
ハンディキャップを持っている、持っていないに関わらず、
人はそれぞれに、生きづらさを背負って、今を生きているのではないでしょうか。
聞こえない音に耳を傾けるひとは、「生きづらさ」が、決して無駄ではないことを知ります。
人知れず噛みしめた苦しみや、誰にも目を向けられることのなかった努力。
そんな「聞こえない音たち」が、見えない糸のように、人と人、時代と時代をつないで、私たちの社会は紡がれてゆきます。
〜以下序文より〜
この本では、「聞こえない音を聴く」ことを通して、目に見えない世界と出会う道をお伝えします。
それは、私が音楽療法士であることに加えて、弱視という障がいをもっているからです。
私は先天性弱視で、左目の視力が0・05、右目の視力はありません。
両目とも視力は矯正不可能で、見える方の左目も、視野は下半分しかありません。
でも、生まれつきなので、私にとってはこれが当たり前。
子どものころは、自転車も一輪車も乗りまわしていましたし、
大人になってからは、国内外どこへでも、言葉さえ通じれば、一人で行きます。
こういうことを可能にしてくれているのは、
聴覚、触覚、嗅覚、その他、視覚以外のありとあらゆる感覚です。
こうして、生まれたときから自然に鍛えられてきた私の聴覚は、
音楽療法士という職業において、大活躍をしてくれただけでなく、
この本を通して、「聞こえないけれど、実際には響いている音」を聴く方法を、
みなさんにお伝えすることを、実現させてくれました。
人生の壁にぶつかった時、アントロポゾフィーは、私に一筋の道を開いてくれました。
「目に見えて、手で触れることのできるこの世界の後ろ