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原発、住民運動、死の語り
新評論 嶋守さやか
点
あの「ドクターファンタスティポ★」が帰ってきた!!最新刊となる本書は、原発立地地域や原発労働供給他、病院、そして東京・山谷でボランティア活動をしているNPO法人などにおいて、生命と生活に根ざした営みを続けている人びとに密着して著されたものです。政府の無策にも、制度の瑕疵にも、利権や市場にも振り回されない、地に足の着いた「連帯」を探る一助として、ぜひご一読ください。
第1部 暮らしの祈り(表決権がある―敦賀市議会議員、今大地晴美さん;祝のひと―祝島の住民デモ、山秋真さん)第2部 看護師による死の語り(孤独死の看取り、その後;ストレッチャーに乗って―熟年看護師の死の語り;後生を願いに―現在の臓器移植と若手看護師による死の語り;わたくしさまの観音様―『孤独死の看取り』の現場における死の語り)
「ねぇ、ことほぐって知ってる? 『寿』って書いて、送り仮名は『ぐ』と書くの。慶びごと――古くは三河万歳に由来するとも言われているけれど、お正月に家々をめぐって祝芸を披露し、お慶びの言葉を伝えることをいうの」 現在のように移動の自由が認められておらず、住んでいるエリア以外がすべて異界とされた前近代社会で、賤視と迫害に遭いながらも民衆の幸福に寄与するために旅した聖、それが「寿ぐひと」の実像であった。本書では、旅する聖(日知り)である「寿ぐひと」と「原発、住民運動、死の語り」といった地域社会問題を論じることにした。両者に共通するキーワードは、「想像力」と「現場力」である。地域、日本、世界をそれぞれ「知る」とき、その場に生きる人びとや暮らしを想像する必要がある。生活圏ではない所にいる人たちの心情に自分自身を重ね、何ができるのかと考えて行動する力が今とても大事になっている。 私が歩いた宮古島、敦賀市、祝島、東京・山谷、カンボジア、そして地元の愛知県などで、原発建設問題と看護師の死の語りに私は耳を傾けた。そして、旅した「日」に「知り」えたことを「頃は幸せ、時に今」と思い、私は本書を世に送ることにした。 本書が発売される2020年はコロナ禍となっている。これまで以上に、生死の語りが日々繰り返されている。地域ごとに生きている幸福な日常風景があり、国策に翻弄され、それと抱き合わせの繁栄に喜ぶ人が一方にいる。休業補償金の多寡で地域が分断されたり、密告社会となって心がすさみ、妬み合い、足を引っ張り合う人の姿もあるようだ。 人として救い合うために、今、権力への恨みや憎悪を声にして、その声を「願い」に変えていく必要がある。制度や市場に翻弄されず、生活の問題に自分たちで対処できるよう、少しでも見識を積み上げていこうとする姿勢が重要となる。信頼、助け合い、お付き合い、憐れみ、共感を醸成する術(すべ)を、本書でみなさんとともに模索していきたい。
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1位
又吉直樹
価格:1,320円(本体1,200円+税)
【2015年03月発売】
一覧を見る
[BOOKデータベースより]
あの「ドクターファンタスティポ★」が帰ってきた!!最新刊となる本書は、原発立地地域や原発労働供給他、病院、そして東京・山谷でボランティア活動をしているNPO法人などにおいて、生命と生活に根ざした営みを続けている人びとに密着して著されたものです。政府の無策にも、制度の瑕疵にも、利権や市場にも振り回されない、地に足の着いた「連帯」を探る一助として、ぜひご一読ください。
第1部 暮らしの祈り(表決権がある―敦賀市議会議員、今大地晴美さん;祝のひと―祝島の住民デモ、山秋真さん)
[日販商品データベースより]第2部 看護師による死の語り(孤独死の看取り、その後;ストレッチャーに乗って―熟年看護師の死の語り;後生を願いに―現在の臓器移植と若手看護師による死の語り;わたくしさまの観音様―『孤独死の看取り』の現場における死の語り)
「ねぇ、ことほぐって知ってる? 『寿』って書いて、送り仮名は『ぐ』と書くの。慶びごと――古くは三河万歳に由来するとも言われているけれど、お正月に家々をめぐって祝芸を披露し、お慶びの言葉を伝えることをいうの」
現在のように移動の自由が認められておらず、住んでいるエリア以外がすべて異界とされた前近代社会で、賤視と迫害に遭いながらも民衆の幸福に寄与するために旅した聖、それが「寿ぐひと」の実像であった。本書では、旅する聖(日知り)である「寿ぐひと」と「原発、住民運動、死の語り」といった地域社会問題を論じることにした。両者に共通するキーワードは、「想像力」と「現場力」である。地域、日本、世界をそれぞれ「知る」とき、その場に生きる人びとや暮らしを想像する必要がある。生活圏ではない所にいる人たちの心情に自分自身を重ね、何ができるのかと考えて行動する力が今とても大事になっている。
私が歩いた宮古島、敦賀市、祝島、東京・山谷、カンボジア、そして地元の愛知県などで、原発建設問題と看護師の死の語りに私は耳を傾けた。そして、旅した「日」に「知り」えたことを「頃は幸せ、時に今」と思い、私は本書を世に送ることにした。
本書が発売される2020年はコロナ禍となっている。これまで以上に、生死の語りが日々繰り返されている。地域ごとに生きている幸福な日常風景があり、国策に翻弄され、それと抱き合わせの繁栄に喜ぶ人が一方にいる。休業補償金の多寡で地域が分断されたり、密告社会となって心がすさみ、妬み合い、足を引っ張り合う人の姿もあるようだ。
人として救い合うために、今、権力への恨みや憎悪を声にして、その声を「願い」に変えていく必要がある。制度や市場に翻弄されず、生活の問題に自分たちで対処できるよう、少しでも見識を積み上げていこうとする姿勢が重要となる。信頼、助け合い、お付き合い、憐れみ、共感を醸成する術(すべ)を、本書でみなさんとともに模索していきたい。