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[BOOKデータベースより]
本書で取り上げたのは、南北戦争後の共和国の在り方を模索し、「自由と平等」を掲げる国是と現実のギャップに挑戦した人々である。取り上げた人々の名を今日知る人は少ない。美術館関係者、画家、教育関係者、実業家とその妻、セツルメント関係者など、地位も地域もばらばらな人々である。しかし振り返ってみると、彼らが南北戦争後の新しいアメリカを生き、今日に続く軌跡を残していることが見えてくる。
第1章 ウィリアム・T.ブロジェットの奴隷解放―パーラーに集う家族が隠す不安と怖れ
[日販商品データベースより]第2章 セイモア・イートンの青年教育―幼児絵本に潜むアメリカ帝国の野望
第3章 ジョン・J.グレスナー夫妻の理想郷―拒絶される移民と「殺害される」女性たち
第4章 エレン・ゲイツ・スターの抵抗―世俗化を拒むアメリカの底流
第5章 ヴィーダ・ダットン・スカダーの「融合」―社会主義を拒絶するアメリカの深層
第6章 ジェーン・アダムズの挑戦―今へと続くアメリカの課題とタブー
19世紀末のアメリカ、南北戦争で分断の危機にあった国家を再建するため、リンカーンは、建国の精神への回帰を訴えた。
しかし、やがて到来したアメリカの世紀は、人種差別、移民対策、格差の是正も宗教的寛容も置き去りにし、21世紀の今も、アメリカ
を悩まし続けている。
本書に登場する人たちは、富と繁栄を求めて邁進するアメリカ帝国主義の奔流なかで、虐げられ、置き去りにされた人々の苦しみに心を痛め、救いの手を差し伸べようとした人たちである。
ある者は奴隷解放に奔走し、ある者は幼児教育に未来を託し、ある者は、理想的な家族像と女性の地位向上、社会貢献を身をもって実践した。
さらに、ある者は大都市の移民街に、貧困移民の救済施設(セツルメント)を作り、移民たちの伝統文化の復権とアメリカ社会への同化の手助けした。
だが、彼らの地道な努力も、アメリカ社会に岩盤のように根づいた資本主義とプロテスタント信仰のもと歴史の片隅へ追いやられ、アメリカは今も迷走を続けている。