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[日販商品データベースより]
足趾・足底機能の重要性は、古くから認識されていました。例えば、鎌倉時代に草履とわらじからつくり出された足半(あしなか)は、足趾が地面に付くので踏んばりが利き、滑りやすい合戦場で威力を発揮したと言われます。この足半は、大きさが足裏のなかばほどしかないので「あしなか」と呼ばれ、滑り止めとして鎌倉時代や室町時代の武士階級が軍陣や戦場でよく履いていました。
現代では、健康なヒトが普段の生活のなかで自身の足趾を意識することは少ないと思います。立っている時や歩行時にも、足趾の動きを意識することはほとんどないでしょう。ただし、濡れた路面や凍結した道路など、滑りやすい場所では自然に足趾に力が入ってしまうことを経験したことはないでしょうか。私は登山を趣味にしていますが、雪山での経験から、滑りやすかったり不安定な場所では、自然に足趾に力が入ることを経験しました。
現在、我が国では高齢者人口の飛躍的な増加にともない、加齢に由来するさまざまな問題(病気の増加、これに伴う医療費の高騰,介護負担,高齢者の生きがい問題など)の解決が社会的な課題として求められています。なかでも、高齢者の要介護状態や寝たきりを引き起こす主な原因の一つが骨折であり、その骨折の多くが転倒によって生じています。立位姿勢が不安定な高齢者では、屋内や整備された道路での歩行が濡れた路面や凍結した道路での健常人と同じような状態であるにも関わらず、足趾に力が入らずにバランスを崩してしまうのではと推察しました。すなわち、高齢者がつまずいても転倒しないだけの支持脚機能には、足趾・足底機能、足趾把持力が重要だと考えました。
本書は高齢者の転倒予防、とくに足趾把持力に注目して行った実験および調査研究を紹介しています。
本文「はじめに」からの抜粋