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- 農業崩壊
-
誰が日本の食を救うのか
- 価格
- 1,980円(本体1,800円+税)
- 発行年月
- 2018年09月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784822255886
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[BOOKデータベースより]
補助金依存と耕作放棄の暗澹をどう突破するか。「三人に一人が餓死」に抗う三つの挑戦。ニッポンの食と農を知るための数字&キーワード。
プロローグ 砂上の飽食ニッポンと「三人に一人が餓死」の明日
[日販商品データベースより]第1部 「農業と政治」の相克(農政に挑んだ「未来の総理」;「札束農政」解体への暗闘)
第2部 「植物工場」悪夢と光明(誤算続きの「夢の工場」;「工場野菜」大躍進へ)
第3部 「企業参入」成功の条件(「お試し参入」の苦い教訓;「企業だからできる農業」に挑む)
エピローグ 企業と脱サラと篤農が拓く農業の未来
砂上の飽食ニッポン、「三人に一人が餓死」の明日
三つのキーワードから読み解く「異端の農業再興論」
【小泉進次郎】「負けて勝つ」農政改革の真相
【植物工場3.0】「赤字六割の悪夢」越え、大躍進へ
【異企業参入】「お試し」の苦い教訓と成功の要件
本書は、これまでの農業関係の本では真正面から取り上げられることの少なかった三つにテーマを絞り込んだ。
「小泉進次郎」「植物工場」「企業の農業参入」。これらをめぐり、意見は分かれている。
ある人びとからすれば、小泉は農業改革の旗手であり、植物工場は未来の食料生産を支える希望の技術で、企業は遅れた日本の農業を再建する立役者となる。一方、別の人たちに言わせれば、小泉は農業のことをよく知らず、植物工場と企業参入は失敗だらけ。収益性の低さにさらされながらも、これまで黙々と農業を続けてきた農家の努力にこそ未来を託すべきだ、となる。
前者の意見は農業を専門としない人たちに多く、後者は農業のことを長年、地道に観察してきた人たちに多い。そのどちらにも正解はないというのが本書の立場だ。
どっちつかずの議論にするのが目的ではない。まずは先入観を排除し、問題を浮かびあがらせる。植物工場と企業参入は失敗例を詳しく伝え、小泉の農政改革に関しては残された課題を詳述した。そのうえで、過小評価されがちな三者の可能性に光を当てた。
農業に関する本としては、本書は「異端」に類するのかもしれない。だが、将来の食料問題を見据え、農業の課題を点検するためには、農業ジャーナリズムもこれまでの境界を越えてテーマを広げるべきだと思っている。
(本書「はじめに」より)