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[BOOKデータベースより]
戦後初期から文化大革命、そして国交正常化へ―、日中の映画・文化交流を支えた先駆者たち。中国人に愛された高倉健をはじめとする歴代の名優。中国映画に大きなインパクトを与えた日本の巨匠たち。そして二十一世紀、映画大国となった中国と日本の新たな映画交流の形とは―。
はじめに 日中映画交流史の流れ
[日販商品データベースより]第1部 映画史の深層(冷戦時代の映画人交流―佐藤純子(日本中国文化交流協会常任理事)インタビュー;戦後、初めて訪日した中国の映画女優―謝芳(女優)インタビュー;「中国の黒澤明」と呼ばれた男―謝晋(監督)インタビュー;文革後の忘れ難い訪日体験―張金玲(女優)インタビュー;声優が語る日本映画の魅力―丁建華(声優)インタビュー ほか)
第2部 共同製作の現場で(第五世代監督にとっての日本映画―陳凱歌(監督)インタビュー;高倉健と香港ノワール―ジョン・ウー(監督)インタビュー;高倉健と『単騎、千里を走る。』―張芸謀(監督)インタビュー;中国社会の「今」を個人の目線から描く―賈樟柯(監督)インタビュー;第六世代監督と日本映画の出会い―王超(監督)インタビュー ほか)
チャン・イーモウ、ジョン・ウー、ジャ・ジャンクーら中国の映画人へのインタビューをつうじて、日本映画が中国の人々に与えた鮮烈なインパクトを浮き彫りにするとともに、「満州映画協会」や、冷戦時代の映画交流、徳間康快にまつわる知られざる映画史の新事実を発掘した貴重な証言集。
《著者のことば》
本書の様々な証言のなかで最も高い頻度で現れてきたキーワードは、「高倉健」にほかならない。(略)それまでの日本軍人によって代表される、忌まわしいネガティブな日本人像は彼の登場によって一気に覆され、ポジティブなものへと転じた。(略)一九七〇年代後半〜八〇年代後半においては、日本映画が改革開放に際しての中国人のメンタリティーの形成に強いインパクトを与え、斬新な映画作りを目指していた中国第四、第五世代の映画人に多くのインスピレーションをもたらした。そればかりでなく、ジャ・ジャンクー(賈樟柯)ら第六世代の映画人も少年時代に「高倉健的」な要素をふんだんに吸収しつつ、独自の映画スタイルを形成した。(「おわりに」より)