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[BOOKデータベースより]
東南アジアでは戦後「開発独裁」とよばれた権威主義体制が支配してきたが、90年代以降民主化が進み、選挙による政権選択が行われるようになった。ところが近年、新しいタイプの「ストロングマン」たちが登場している。彼らは、ときに人権侵害をともなうほど強権的であり、汚職の噂さえつきまとうにもかかわらず、民衆に幅広く支持される。それはなぜなのか。詳細な現地調査をもとに東南アジア民主化の行方を占う。
第1章 “総論”東南アジアにおける新しい強権政治の登場(21世紀における民主化の課題;21世紀東南アジアにおける新しい強権政治の登場 ほか)
[日販商品データベースより]第2章 “タイ”タックシンはなぜ恐れられ続けるのか―滅びないポピュリズムと政治対立構造の変化(ポピュリズムとは;タックシン政権登場前の政治―伝統的エリートによる統治システム ほか)
第3章 “フィリピン”国家を盗った「義賊」―ドゥテルテの道徳政治(道徳をめぐる闘争;「義賊」ドゥテルテの構築 ほか)
第4章 “マレーシア”ナジブはなぜ失脚しないのか(はじめに―世界をかけめぐった1MDBスキャンダル;ナジブ・ラザクという政治家 ほか)
第5章 “インドネシア”庶民派大統領ジョコ・ウィドドの「強権」(庶民出身の大統領;巧みな人事とイメージ戦略 ほか)
近年東南アジア諸国では、民衆により選挙で選ばれたにもかかわらず、非常に強権的な統治スタイルをもつ政治指導者たちが誕生している。それはなぜなのか。タイ、フィリピン、マレーシア、インドネシアの事例からその背景を分析し、民主化への影響を考察する。