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[BOOKデータベースより]
1945年の敗戦で戦後がはじまったのではなく、1952年の講和条約発効までは休戦期であり、戦争状態はつづいていた―国は忘却に躍起となり、人々は故意に忘れたいと願った占領の事実から戦争そのものの構造を問う。10年をこえるフィールドワークを行い、虫の目と鳥の目をもって、小さな歴史(地方行政文書・住民証言)と大文字の歴史(政府行政文書・GHQ/SCAP文書)とを最新のデジタル地図技術ではり合わせた、世代をつなぐ戦後史絵巻。路地裏のかそけき記憶。地面下の消えない歴史。
序章 歴史と記憶/忘却(占領期の記憶を京都駅ビルの屋上から見渡す―虫の目と鳥の目;一九四五年九月二五日、占領軍が京都駅前広場に進駐;個人的記憶もまた駅からはじまる ほか)
第1部 目に見える占領―地図から読む京都占領(占領期の京都地図を歩く1南北動線1、長期占領の布石;占領期の京都地図を歩く2南北動線2、占領軍と住民それぞれの生活圏;京都市地図を府地図に拡大、動線をのばす)
第2部 目に見えにくい占領「闇」の生産/流通/消費の仕組み(占領期京都メディア空間;生きるために何を売り、何を買うか1物資の闇市/自由市場;生きるために何を売り、何を買うか2自分を売る ほか)