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[BOOKデータベースより]
海のそばにくらす絵かきは、海岸に流れついた流木をたいせつにかかえていえへ帰ります。流木たちのかつての姿、それは、青い馬、オオカミ、トナカイ、じゃんけんするこどもたち―。それぞれの生い立ち、冒険、そして思い出を、絵かきはやさしく聞いてやるのでした。第46回講談社出版文化賞絵本賞受賞作家がつむぐ、やさしくあたたかな物語。
[日販商品データベースより]流木と絵かきが織りなす月夜のファンタジー
海のそばにくらす絵かきは、海岸に流れついた流木をたいせつにかかえて、いえへかえります。そして、流木たちと心を交わし、色をぬってやると、流木たちはかつての姿を取り戻すのです。
それは、青い馬、オオカミ、トナカイ、じゃんけんするこどもたち――。流木たちはそれぞれの生い立ち、冒険、そして思い出を絵かきに語りはじめます。
そして、ある満月の夜、流木たちは・・・・・・。
第46回講談社出版文化賞絵本賞受賞作家がつむぐ、やさしくあたたかな月夜のファンタジー。
【編集担当からのおすすめ情報】
ひろい海をただよって、海岸にながれついた流木って、いったいどんな場所や時間を経てきたのだろうと思いますよね。
そんな流木たちの物語を、絵かきはじっと聞いてやります。
物語の最初から終わりまで、お月さまと猫が優しく見守っています。作者のおだやかだけれど色彩豊かな絵が、読者を月夜の不思議な物語の世界へと誘います。
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この絵本が出た2017年にある雑誌に作者の石川えりこさんはこんなことを綴っています。
「小さなころ、誕生日や父のお給料日には必ず街の本屋さんへ連れて行ってもらい、本を一冊買ってもらいました。(中略)そうやって私の本棚には、「とくべつな本」が一冊ずつ増えていきました。」(月刊「こどもの本」2017年10月号)
石川さんは昭和30年生まれですが、その頃のこの国はまだそんなに豊かではありませんでした。
つぎあてをした服や鼻水にてかてかになった袖口の服など当たり前であったそんな生活で、きっと石川さんのようなお父さんがいること自体とても恵まれたものだったと思います。
お父さんがどのような大人になることを娘に願っていたのかわかりませんが、少なくともそうやって読んできた本たちの結晶がこうして一冊の絵本になったのですから、本の力、お父さんの優しさはすごいものだと思います。
そして、もう一人、この絵本に影響を与えたのが絵本作家の田島征三さんでした。
先の雑誌の中で、田島征三さんが新潟に美術館の立ち上げる準備をした際に手伝いをしたことが書かれています。
海に流れついた流木で何かを創り出す、この絵本に出てくる絵描きは田島征三さんがモデルだったみたいです。
絵本の最後に書かれた石川さんのメッセージ、出会った本と出会った絵描きへの感謝の意味がこれでわかりました。
そして、そんな石川さんが描いた絵本に読者もまた感謝です。(夏の雨さん 60代・埼玉県 )
【情報提供・絵本ナビ】