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[BOOKデータベースより]
三〜五世紀の古代史を扱う際には、『古事記』『日本書紀』の記述は信用度が低いため、中国の史料や考古学の成果に頼るしかない。また神武天皇から仲哀天皇については、神代と人代に挟まれた伝説にすぎない。この時代はヤマト王権が成立する重要な時期で、その政治過程を復元するには『古事記』『日本書紀』の積極的な活用が不可欠である。記紀は十分に歴史的事実を含んだ情報に満ちており、初期天皇の時代はまぎれもなく人代であることが明らかになる。
序章 地方連合ではなかった初期ヤマト政権―崇神天皇の業績
第1章 ヤマト政権の揺籃期(1神武天皇〜9開化天皇)(神武東征1 伝説形成論から古代史のなかへ;神武東征2 史的考察の対象として;八咫烏の正体;闕史八代の足跡を追う)
第2章 地方政権の服属(10崇神天皇〜11垂仁天皇)(アメノヒボコはどこから来たのか;ヤマトと出雲1 「国譲り」が語る内紛;ヤマトと出雲2 呪いの国・出雲;ヤマトと出雲3 『古事記』『日本書紀』の編纂)
第3章 ヤマト政権の拡大と安定(12景行天皇〜21雄略天皇)(ヤマトタケル伝説の虚像と実像;ヤマト政権の九州遠征と神功皇后;武内宿禰と葛城地域;葛城氏とヤマト政権の完成)
終章 神話と古代史
記紀は本当に信用できない史料なのか。初代神武天皇から21代雄略天皇にいたる歴史を紡ぎ、ヤマト政権成立の謎に挑む。日本の成り立ちをめぐる古代史の謎を、記紀との整合性から解き明かしていく書。
古事記・日本書記は創作ではなく、歴史事実が書かれていることを解明!ほんとうに「記紀」には史実が触れられていないのか?考古学だけでは解明できない日本の成り立ちをめぐる古代史の謎を、記紀との整合性から解き明かしていく、古代史研究の新視点。