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- 男の絆の比較文化史
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桜と少年
岩波現代全書 064
- 価格
- 2,750円(本体2,500円+税)
- 発行年月
- 2015年06月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784000291644
[BOOKデータベースより]
日本において“男の絆”は、中世の稚児物語、近世の浮世草子や歌舞伎、近現代の幸田露伴や福永武彦などの小説、そして現代の演劇、映画、漫画に至るまで、連綿と描き続けられてきたモチーフである。さまざまな日本の文化事象に加えて、ひろく海外文化からの影響をも視野に入れて、男同士の絆の表象の系譜をたどり、その背後にある社会的規範のメカニズム、ジェンダーの機能を鮮やかに読み解く。
第1章 稚児物語と“男の絆”―桜と無常の美
第2章 トーマス・マンと“男性同盟”―『ヴェニスに死す』と稚児物語の共鳴
第3章 『禁色』の女性嫌悪と“男の絆”―マン/稚児物語/三島
第4章 江戸の男色の美学―武士道と歌舞伎の色恋
第5章 漱石の「士族」意識と“男の絆”―『坊っちゃん』のホモ・ソーシャル
第6章 “近代武士道”と戦時体制―幸田露伴『ひげ男』と軍国少年
第7章 「同性愛」の時代の男色実践―南方熊楠「浄の男道」論にみる近代の男色のゆくえ
第8章 悩める昭和期の男子生徒―『草の花』『仮面の告白』にみる男子校の恋
第9章 女性のための美少年幻想―少女漫画の少年愛と“男の絆”
古典文学から近現代の小説、映画、漫画、海外文学に至るまで、男同士の絆の表象の系譜を幅広くたどり、その背後にある社会的メカニズム、ジェンダーの機能を鮮やかに読み解く。
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