災害の物語学

世界思想社
中良子　

• 価格: 3,850円（本体3,500円＋税）
• 発行年月: 2014年05月
• 判型: Ｂ６
• ISBN: 9784790716228

内容情報

[BOOKデータベースより]

災害の記憶を語り継ぎ、小さくても声を上げ、歴史に残す。その記録の営みに文学がいかに、自由に、関わっていくか、それが災害の物語学だ。自然災害・環境破壊・疫病から超常現象まで、アメリカ的想像力の結晶である災害表象の諸相を解明する。

第１章　災害と想像力の境界（難船体験とアメリカとの遭遇；ダスト・ボウル難民のドキュメンタリー表象―『移住農民の母』と『怒りの葡萄』；噴火・蒐集・生成―『火山の恋人』における歴史の創造／想像；何かが空から降ってくる―ソロー、アンダーソン、村上春樹）
第２章　災害と物語のまなざし（災害の「いま」をめぐって―アメリカと物語・戦争・動物；フォークナーの「オールド・マン」における野生との遭遇―自然災害によってもたらされた現実界と意識の無；ハリケーンのメタファーと南部的体験の拡張―エリザベス・スペンサーの『ソルトライン』；大水のあとに―エコ・カタストロフィ小説の眼差し）
第３章　災害と物語のポリティクス（疫病のナラティヴ―ポー、ホーソン、メルヴィル；天界と人間界、災害を生き抜く政治学―トニー・クシュナーの『エンジェルズ・イン・アメリカ』；「見えない矢」を語る―フィリップ・ロスの『ネメシス』；病める都市フィラデルフィア―『アーサー・マーヴィン』におけるメタファーとしての黄熱病）

[日販商品データベースより]

災害の記憶を語り継ぎ、歴史に残す。その記録の営みに文学がいかに、自由に、関わっていくか、それが災害の物語学。自然災害・環境破壊・疫病から超常現象まで、アメリカ的想像力の結晶である災害表象の諸相を解明。