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[BOOKデータベースより]
科学や数学の歴史的な発見や発展において自閉症が大きな役割を果たしてきたことは、『天才の秘密』『アスペルガーの偉人たち』などの書籍や『ビューティフル・マインド』『モーツァルトとくじら』といった映画ほかで徐々に知られるようになってきています。何人かの作家や音楽家、芸術家や科学者が神経学的に他者と異なっており、それが言葉や音や色の独創的な使いかたや物事の捉え方に影響したり、特異な生活をしてきたことが示されたことは“自閉症的文化”の認識への重要な一歩でした。著者ジュリー・ブラウンは、本書でさらに踏み込んで、文学において自閉症スペクトラムが作品の創作に与えた影響について考察していきます。作家の伝記・自伝・日記や手紙・手書き原稿などから執筆プロセスを洞察し、彼らの故郷を訪ねてその足跡を感じつつ丹念に語っていきます。本書を通じて、読者は従来抱いてきた作家像が異なってみえてくることでしょう。
1 序論
2 ハンス・クリスチャン・アンデルセン
3 ヘンリー・デイヴィッド・ソロー
4 ハーマン・メルヴィル
5 エミリー・ディキンソン
6 ルイス・キャロル
7 ウィリアム・バトラー・イェイツ
8 シャーウッド・アンダーソン
9 オーパル・ウィットリー
10 自閉症の自伝作家たち
アンデルセンやルイス・キャロルら、欧米の8名の作家たちの、独特な人生と作品に焦点をあて、「自閉症」という概念から解説をして人物像を提示する伝記集。
その執筆プロセス、読み手の軽視、型破りの設定、独特な語り口や独創的な登場人物、細部へのこだわり、豊かな象徴主義、テーマ、言語などから、彼らの特徴をあぶりだしていく。
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