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[BOOKデータベースより]
福島原発事故を起こし実質、国有化された東京電力。戦後60年、9つの電力会社は社会的、産業的に日本の支配者といえる存在だった。1990年代と2000年代、電力業界は「電力の自由化」と「核燃料サイクルの見直し」を迫られたが、2度とも押し切り、変わらなかった。2011年3月の福島原発事故を機に60年間封印されてきた日本の電力制度が変わる兆しが見え、「原発ゼロ」の議論も起きた。しかし12年12月の総選挙で自民党が政権の座に戻ると急速に原発再稼働へと舵を切る気配だ。本書は、70年代石油危機後の電力業界と政治家・官僚・メディアの闘いを電力制度や原子力制度の変遷とともに描き、日本独特のエネルギー政策のあり方と今後の課題を欧米との比較を交えて分析する。
第1章 福島原発事故―戦後電力政策の敗北
第2章 電力9社体制の確立
第3章 特殊な日本の原子力推進体制
第4章 原子力政策の焦点、核燃料サイクル
第5章 海外の電力自由化と自然エネルギー
第6章 地球温暖化への対応と自然エネルギー政策
第7章 発送電分離が焦点―日本の電力自由化論争
第8章 東京電力の問題
第9章 原子力政策と電力制度を考える
補章 チェルノブイリ事故の日本への教訓
70年代石油危機後の電力業界と政治家・官僚・メディアの闘いを、電力制度や原子力制度の変遷とともに描く。日本独特のエネルギー政策のあり方と今後の課題を欧米との比較を交えて分析する。
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