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[BOOKデータベースより]
退廃的で堕落しているといわれた中山晋平の「東京音頭」は、なぜ戦中に「建国音頭」、戦後は「憲法音頭」に変容したのか。北原白秋の「国民歌謡」、総力戦下の絶対音感教育などとの対比で、「音楽」の社会形成力を抉りだした気鋭の力作。
文化史の方法
[日販商品データベースより]第1部 大衆社会の形成と芸術教育の誕生―一九二〇‐三〇年代(北原白秋による芸術教育と公民育成―子どものための童謡から大人のための民謡へ;エリート音楽教師たちの音楽教育運動―日本教育音楽協会の設立と展開;地域社会における都市化と芸術教育の展開―神奈川県中郡大磯町を事例として)
第2部 芸術文化・学校文化・大衆文化の境界線―一九三〇‐四〇年代(北原白秋・山田耕筰による国民歌謡の芸術世界―芸術文化の大衆化と大衆の国民化;日本教育音楽協会による社会の芸術化運動―学校文化の芸術化と国民学校芸能科音楽の創設;「東京音頭」から「建国音頭」へ―大衆文化の教育化)
第3部 教育と音楽による現代的秩序意識の形成―一九四〇‐五〇年代(「文化としての教育」の自律性―戦中・戦後の神奈川県中郡大磯町を事例として;総力戦下の絶対音感という自立美―芸術と国防のための能力主義、その顛末;戦後民主主義下の相対音感という調和美―文化国家の社会秩序、その起源と行方)
将来への若干の展望
退廃的で堕落しているといわれた中山晋平の「東京音頭」は、なぜ戦中に「建国音頭」、戦後は「憲法音頭」に変容したか。北原白秋の「国民歌謡」、総力戦下の絶対音感教育などの対比で、音楽の社会形成力を抉りだす。