ナショナル・アイデンティティとジェンダー

漱石・文学・近代

クレイン ＪＲＣ 日教販
朴裕河　

• 価格: 3,300円（本体3,000円＋税）
• 発行年月: 2007年07月
• 判型: Ｂ６
• ISBN: 9784906681273

内容情報

[BOOKデータベースより]

「漱石」への透徹した批判と、柳宗悦の植民地認識、「親日文学」「在日文学」「アパッチ小説」の解読をとおして、ナショナル・アイデンティティの強者主義と男性原理を明らかにする、「近代」への先鋭な考察。日韓のナショナリズム分析で注目の著者初の本格的論考。

モダニティとしてのナショナル・アイデンティティ
漱石の文明観
漱石的個人主義―「現代日本の開花」と「私の個人主義」
二つの「田舎」―『草枕』と『坊つちやん』
漱石と帝国主義
個人主義の行方―『それから』と『門』
女の不貞と国家―『行人』
個人主義の破綻―『こゝろ』
「国家」の言葉―森鴎外『舞姫』
明治言説の犠牲者たち―「親日」者と学徒兵たちの死にいたる思想
共謀する表象１―柳宗悦と解放後韓国の自己構築
共謀する表象２―「在日文学」をめぐる期待と応答
共謀する表象３―開高健・小松左京・梁石日の「アパッチ」小説をめぐって
暴力としてのナショナル・アイデンティティ―金鶴泳の死をめぐって
近代を超えて