- 在庫状況:品切れのためご注文いただけません
- 不良少年
-
Little selectionsあなたのための小さな物語 19
ポプラ社
フレドリック・ブラウン ジェームズ・ヤッフェ 赤川次郎 赤木かん子- 価格
- 1,430円(本体1,300円+税)
- 発行年月
- 2003年04月
- 判型
- A6
- ISBN
- 9784591075708
[日販商品データベースより]
本を読み慣れていない人でも、読書の楽しさを存分に味わえる傑作短編集。本書は赤川次郎「わが子はアイス・キャンデー」、フレドリック・ブラウン「不良少年」他、全3編を収録。
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 砂に書いた名前
-
価格:1,650円(本体1,500円+税)
【2018年12月発売】
- 保健室の午後
-
価格:1,650円(本体1,500円+税)
【2018年01月発売】
- 三毛猫ホームズの宝さがし
-
価格:1,760円(本体1,600円+税)
【2021年01月発売】
- 三毛猫ホームズの古時計
-
価格:1,760円(本体1,600円+税)
【2021年02月発売】
- 長距離電話
-
価格:1,650円(本体1,500円+税)
【2019年02月発売】
【内容】
「不良少年」 Little Boy Lost フレドリック・ブラウン
「ママは憶えている」 ジェイムズ・ヤッフェ
「わが子はアイス・キャンデー」 赤川次郎
【感想】
不良少年、という言葉の印象は、まだあどけなさが残る、やんちゃな子どもたち。しかし、この短編集にでてくる少年(未成年)たちは、そんなかわいいものではない。既にいっぱしの犯罪者だ。
特に印象に残るのが、赤川次郎の作品。小学生が金融業(貸金業)を始めると、同級生、学校の先生、保護者など、次々に借りに来る。借りた金は返さない、借りた金で良くない事をして楽しむ、お金にだらしない…そのほか、様々な問題が噴出していく。人間のいやらしさが少しずつ露呈していく様子は、見事としか言えない。あまりにリアルで、読後に自分の身近な人たちの顔を思い浮かべてしまった。
犯罪にお金は必ず絡んでいる。そしてお金の扱い方には、良いも悪いも人柄が出る。子どもといえども、ただ「かわいいから」「かわいそうだから」では済まされない問題があるのに、周りの大人たちは、貸金業を始めた少年とまともに話ができる人がいない。大人たちは、全員弱みを握られているか、少年に対して無関心であるか、どちらかだ。作品を読んでいくと、どっちが大人なのか子どもなのかわからない。実年齢よりも、精神的な成熟度が問われているような気がした。
大人がこれらの作品を読むとき、自分がどのような人生を歩んできたか、考えさせられると思う。子どものころに、大人のダメな部分を見て、ガッカリしたり、憤りを感じたりしたことを思い出した。しかし、私は子どものころの私が思い描いたような、まともな大人には成長できなかった。これから巻き返しを!(渡”邉恵’里’さん 30代・東京都 )
【情報提供・絵本ナビ】