この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 戦後文学のみた〈高度成長〉
-
価格:1,870円(本体1,700円+税)
【2020年11月発売】
- 小説の認識
-
価格:814円(本体740円+税)
【2006年08月発売】
- 現代に生きる夏目漱石
-
価格:1,386円(本体1,260円+税)
【2018年02月発売】
- ふたつの波紋
-
価格:1,650円(本体1,500円+税)
【2022年02月発売】
[BOOKデータベースより]
作品と歴史の通路を求める「読み」を、『破戒』から『五勺の酒』までの諸作品に試みた研究が、本書を貫く主軸である。それは、奇しくも日露戦争(後)と太平洋戦争(後)との、二つの戦後を挟む歴史を刻んでいる。本書は、いわば二つの戦後の―その間に一つの「戦前」という時空を挟んで―作品と歴史の諸相を展望する「読み」の、試論でもある。
1 「日露戦後」の想像力(丑松の父―『破戒』の隠れたイメージ;挑発する「境位」―『草枕』のヒロインを読む;聴覚空間の中の「劇」―『門』論;『行人』論への試み―「女景清」の「世界」)
2 「戦前」という時空のなかの感性(「盗=視」のなかの「私」―『性に眼覚める頃』論;音のない風景のなかの劇―『檸檬』論;「非日常」からのまなざし―中野重治『交番前』をめぐって;ハル子の物語=隠喩としての「水」―『風雨強かるべし』論)
3 「太平洋戦後」のディスクール(「犯した罪」のディスクール―『五勺の酒』論;『火垂るの墓』論―おぞましい「劇空間」の隠れた作者)