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[BOOKデータベースより]
漱石作品では、われわれが抱えている問題、われわれが眼を背けている問題、われわれがまだ気づいていない問題が扱われている。そしてここには、その困難な問題と真摯に取り組んだ人生がある。漱石以降の日本人の多くは、漱石作品を通じて、その登場人物の生活態度や思考法に学びながら「自分」を創ってきたのではなかったか。ちょうど漱石の文体が、今日われわれが用いている日本語の基礎になっているように、われわれの社会は、漱石作品の人間関係・社会的欲望を模倣することによって形作られてきたのではあるまいか。失業、不倫、生きがい探し、引きこもり…苦悩する現代人解放の手がかりはここにある。
序章 役に立つ漱石
[日販商品データベースより]第1章 安全な場所、関係のゆらぎ
第2章 中流、この不思議な階級
第3章 仕事とは、何か
第4章 恋愛の理由、結婚の条件
第5章 関係の迷宮、裏切りの瞬間
第6章 「家族」の再生をめざして
終章 揺れる時代、揺れ続ける漱石
失業、不倫、親子問題などで悩んだら「漱石」を開こう。漱石作品ではわれわれが抱えている問題、目を背けている問題、まだ気づいていない問題が扱われている。苦悩する現代人解放の手がかりはここにある。