論攷横光利一

近代文学研究叢刊　２４

和泉書院
浜川勝彦　

• 価格: 7,700円（本体7,000円＋税）
• 発行年月: 2001年03月
• 判型: Ａ６
• ISBN: 9784757600867

内容情報

[BOOKデータベースより]

初期作品の華麗な表現の底に流れる「虚無」の存在を具体的に探り、そこから出て、人間の心理の内奥の秘境に肉薄し、一方では二十世紀前半の激動の社会に日本人であることのアイデンティティを確認しようと苦闘する横光利一の、文学的営為の意義を考察する。

横光利一・文学の軌跡―「序」に代えて
初期作品と青年・横光利一―「虚無」からの創造
「御身」
「蠅」・「頭ならびに腹」再論―蠅・子僧と構図を中心に
「春は馬車に乗って」
「上海」
「機械」―戯画化された自意識の混迷
「旅愁」
「夜の靴」―自己流謫の書
「旅愁」「秘色」と伊勢神宮
「雪解」解説