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価格:3,850円(本体3,500円+税)
【2002年07月発売】
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[BOOKデータベースより]
『ライ麦畑でつかまえて』のサリンジャーは、現代のアメリカ作家中で最もよく読まれ、また最もよく議論の種となってきた。一九五三年にニューハンプシャー州コーニッシュへ引き籠り、六五年以降いわば隠遁生活を続けている彼の生活は謎の部分が多い。彼は何から逃げようとしたのか?彼が最も嫌ったのは現代社会の矛盾とその社会を象徴する無関心な人間=大衆だったのではないだろうか?作品を発表順に点検しながら、それを探る。
第1章 サリンジャーの伝記から
第2章 詩神「ミューズ」の囁きを聞く前に―サリンジャーと「世間」
第3章 戦場の記憶―サリンジャーと戦争
第4章 『サリンジャー文学』の成立
第5章 出来損ないの反英雄「アンチ・ヒーロー」―サリンジャーと『ライ麦畑でつかまえて』
第6章 サリンジャーと『死』
第7章 純粋にして複雑な愛の物語―フラニーとズーイをめぐって
第8章 サリンジャーとグラス家―サリンジャーはシーモアか?
第9章 サリンジャーのアメリカ、アメリカのサリンジャー
第10章 結論・サリンジャーの知ったこと