[BOOKデータベースより]
エレノア・ルーズベルトという女性を知っていますか?大統領夫人としてのみならず、ひとりの社会活動家として、人権や福祉の向上のために大きな役割をはたし、「アメリカの良心」とたたえられた人です。だいすきなおとうさまに「おちびのネル」とよばれていた小さな女の子―エレノアはお金持ちではありましたがしあわせな子どもではありませんでした。おかあさまに愛されていないという思い、はやすぎる肉親との別れ、つめたくきびしい家…。でも、“おちびのネル”はじぶんを信じ、くらい家から世界へと心をひろげていったのです。
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よく人の一生の中で幼児期は人との信頼関係を築く上で最も大切という言われ方をします。
でも、ネルは両親からかわいがられて気にかけられて育ったわけではなく、むしろみそっかす的な扱いをずっと受けながら過ごすのです。
そうした人が後年人道的な働きができるようになるというのは、まるで奇跡のようなのですが、ネル自身が生まれ持っていた良い資質を開眼させてくれる出会いというものがあればこそなんだなあと思いました。
ネルが人生の師ともいうべきマドマアゼル・スーヴェスターから教えられたこと
「じぶんのことを考えなさい、質問しなさい、じぶんの人生、ひとの人生に、情熱をもってふかくかかわりなさい」ということ。
特に、「ふかくかかわる」ということは、今の自分の生活の中ではともすると避けがちなことではないかと思いこの言葉が深く心に入ってきました。
クーニーの絵本ということで手にとりましたが、クーニーの画風にはどこか凛としたところがあり、ネルの生き方にも凛としたところが感じられ、そこが相通じるところなのかもしれないと思いました。(はなびやさん 40代・愛知県 男の子8歳)
【情報提供・絵本ナビ】