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[BOOKデータベースより]
それは、ありふれた企業を狙った、ありふれた誘拐事件の筈だった。狙われた企業関係者も、捜査を担当する警視庁捜査一課・津波警部、藤刑事もそう思っていた。犯人からあの電話が入るまでは…。『身代金の受け渡しを、すべてのテレビ局で中継してほしい』―犯人にとって、一番危険な身代金の受け渡し。それを衆人環視の真っ直中でやるというのだ。しかも、その受け渡し役に誘拐された取締役とは関係のない、別会社の重役を指名する。こうして史上かつてない犯罪の幕は上がった！一体犯人の狙いはどこに？単なる身代金目当ての犯行ではないのか？謎が謎を呼ぶ展開に苦悩する捜査陣。しかも、その先にはアッと驚くどんでん返しが待っていた！映画公開に先立ち、第２１回城戸賞受賞脚本をもとに書き下ろした話題作、ここに登場。