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[BOOKデータベースより]
幕末怒涛の時期、日本の大道に開眼した中岡慎太郎は土佐、下関、九州、京都を往来して公卿を訪ね、雄藩を結び、陸援隊を組織して討幕と新国家樹立に奔走した。一方『時勢論』を執筆して維新を啓蒙指導し、“世界の中の日本”を視野に入れた国家像を描いている。郷里の復興と自立に尽力する庄屋見習の若者を、維新回天の事業に駆り立てた原動力は何か。慎太郎の思想形成を土佐南学、万葉学の系譜に辿り、維新の周旋家の実像を照射する。
序章 評価―岩倉、三条の痛惜
第1章 風土―土佐南学と万葉学
第2章 出生―北川村の大庄屋
第3章 大道―土佐勤王党、五十人組
第4章 上洛―象山訪問、容堂謁見
第5章 脱藩―三田尻招賢閣、禁門の変
第6章 奔走―五卿九州遷座、薩長同盟
第7章 周旋―防長四境戦、『時勢論』
第8章 討幕―薩土密約、陸援隊
第9章 最期―近江屋の一夜
中岡慎太郎略年譜