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[BOOKデータベースより]
ピレネーを越えれば自由がある…。第二次大戦下、ナチスからのがれ、人生を続ける新しい土地を求めた亡命者たち。その中に、ヴァルター・ベンヤミンの姿があった。ぎっしりと原稿が詰まった黒い鞄を抱え、偽造旅券を手にして。山越えの案内役をはたしたひとりのユダヤ人女性が、自らの亡命の途上で出会ったさまざまな場面をあざやかに回想する。歴史の空白をうめる貴重な記録。
前史 ヴィーン―ベルリン
1 パリ―1940年5月
2 ギュール収容所からの脱出
3 ハンスをさがして
4 ルルドでの画策
5 マルセイユへの回り道
6 男たちへの暗号
7 ベンヤミンの黒い鞄
8 新しい逃亡ルート
9 自由へむかう村
10 どちらが有利か?
11 二十二人の老ユダヤ人
12 キューバへ
13 それからの四十年