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- 伊予が生んだ実業界の巨人八木龜三郎
-
北洋漁業に名を刻む蟹工船の先駆者
- 価格
- 1,980円(本体1,800円+税)
- 発行年月
- 2019年06月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784860372767
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[BOOKデータベースより]
かつて、蟹缶詰製造量日本一を誇った蟹工船のオーナー八木龜三郎。それは今日、日本最大の海事都市を標榜する愛媛県今治市出身だった。
序章
[日販商品データベースより]第1章 塩田で栄えた港町 波止浜
第2章 多角事業で財をなした浜旦那
第3章 愛媛有数の実業家への躍進
第4章 蟹工船“樺太丸”の船出と今商騒動
第5章 企業合同へと向かう北洋水産業界で
第6章 解散へと向かう八木本店と父子の死
わが国の母船式蟹漁業(蟹工船)の先駆者・八木亀三郎は、情けに厚いクリスチャンだった。北洋漁業以外にも海運・製塩・金融・造船・ガスなど多岐に渡る事業をてがけ、社会事業にも熱心だった。彼の業績を辿るとともに新資料により明らかになった、小林多喜二『蟹工船』とは違ったオーナーの実像に迫る。
愛媛県今治市波止浜には、大正時代半ばに愛媛県一の高額納税者だった実業家・八木亀三郎の旧宅が残される。屋敷はその頃に整備された近代和風建築で、八木家の生業は海運業・製塩業であった。亀三郎とその子・實通が蟹工船の先駆者であることから、いつしかそこは「カニ御殿」と称されるようになるが、父子は鮭鱒工船の先駆者でもあり、わが国の北洋漁業のパイオニアとしてその名を刻む。
蟹工船には負のイメージがつきまとうが、果たしてすべてが真実なのか。新資料から浮かび上がる日本一の蟹工船主の素顔に迫り、時代の波に翻弄され続けたその栄光と挫折の生涯に迫りたい。