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[BOOKデータベースより]
「尊厳ある社会」を構想する上で、主に制度設計の基礎になる議論を提示する。概念史編では、「尊厳」という言葉をめぐる議論から、文学表現における問題を論じ、内外の哲学・倫理学における研究の最新の成果を紹介する。生命政策編では、生命倫理をめぐる議論、脳神経科学と道徳の関係、動物の尊厳などを論じる。環境政策編では、自然保護や環境問題だけでなく自然概念そのものの問い直しを行う。
第1部 概念史編(日本の思想における尊厳と尊貴―世界における人間の位置;尊厳概念の再概念化―和辻哲郎の視点から;先行する承認―概念自体がもつ教育上問題のある含意;尊厳と羞恥―尊厳の毀損と辱めについて;文学の経験表現から考究できる“尊厳”の諸相;伝統中国における梅の表象;中国近代の尊厳概念―魯迅の小説を通して)
[日販商品データベースより]第2部 生命政策編(現代日本の生命倫理学と尊厳の問題・序説;脳神経科学・道徳生理学・行為の根拠;苦を感じる能力のない生物の保護されるべき価値についての考察)
第3部 環境政策編(自然保護における取り換え可能性に対する制限;「時折、家の外に出ていって木々を見ていたい」―自然の固有価値についての哲学的考察;自然を承認する次元)
上巻では、「尊厳ある社会」を構想する上で、主に制度設計の基礎になる議論を提示する。概念史編は、日本や中国における「尊厳」という言葉をめぐる議論、文学表現における問題、そして内外の哲学・倫理学における最新の成果を紹介する。生命政策編は、特に日本の現状における生命倫理についての問題を指摘し、脳神経科学と道徳、動物の尊厳などを論じる。環境政策編は、環境問題だけでなく自然概念の問い直しを行う。