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[BOOKデータベースより]
第1部 Webサイトの設計(企画を練る;Webの企画書を作成し、リーガルチェックを受ける;動線を作る)
第2部 Webサイトの実装(Webサイト表示のしくみを知る;Webサーバの動きを知る;Webサービスのしくみを知る;制作環境を選ぶ;HTML5を書く;CSS3を書く;Webシステムをインストールする)
第3部 Webサイトの運営(Webサイト公開の準備をする;Webサイトを公開する;Webサイトを改善する)
Webページの作成から、制作プロセスやWebサイト運営をマネジメントする能力までを扱う。Webサイト制作などを担当する職業をめざす学生に対する実務的な入門編となる大学1、2年向けの授業の教科書を想定。
Webはもはや技術の一分野としてだけでなく大量の情報が流通する社会におけるインフラストラクチャとしての役割を果たしているといえる。技術的には当初シンプルであったものがしだいに高度化し他の技術と関連しあいながら高度な機能が実現されるようになった。その結果多くのユーザがWebに接するが多くのユーザにとってある種のブラックボックスにもなっている。
こうした状況のなかWeb制作を職業としておこなう者あるいはその一部に携わることが求められる者の数は増え続けている。本書執筆段階の2015年以降もしばらく同様の状況が続くことであろう。
しかしながらWeb制作者に必要な能力は実に多岐にわたりそれぞれのプロフェッショナルが隣接領域を理解しながら進めているというのが典型的なWeb制作現場の風景である。初学者がWeb制作全体について入門的に学習する機会は多いとはいえない。そこで本書は今後もますます重要性を増すWeb制作についてその全体を俯瞰しそれぞれの能力を入門レベルで身につけることを目的として企画した。
具体的には単にWebページを作成するにとどまらず状況に応じた企画を立てる力企画に応じてWebシステムを活用する知識・技術力適切なコンテンツ設計やデザインをおこなう能力(ビジネスでの制作ではしばしばデザインはデザイナが担当することからデザイナとのコミュニケーション力)制作プロセスやWebサイト運営をマネジメントする能力などをあつかっている。
Webを記述するための言語についてはもとよりWebの基礎的な知識企画の手法制作環境や使用するツールの選択肢公開のための手順工程管理制作したサイトの評価方法などに関する知識や技能がここには含まれる。しかしながらこれらの知識・技能は異なる分野に属するものである。そこから先に述べた初学者が自分の必要とする要素をまんべんなく把握し学習する機会の少なさが生じた。さらに大学など学校教育の場でWeb 制作を扱う場合実習環境の提供にノウハウとコストを要する。
そこで本書ではそれぞれのプロセスについて初学者を対象として必要とされる基本的な知識・技能を解説しパッケージとして提供するものである。