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[BOOKデータベースより]
第1章 道具に埋め込まれた直観
[日販商品データベースより]第2章 円錐曲線とその幾何学
第3章 高次曲線とその幾何学
第4章 特殊な曲線とその幾何学
第5章 変換を表す機構
第6章 透視図法と投影
第7章 作図解表示器
本書は、定木とコンパスを含む機械で作図しえる曲線の歴史的表現を解説した事典である。小学校から高等学校、大学に至るまでの学校数学において知られる曲線の定義や性質を、その曲線を描く道具、変換器、幾何学的計算具の実物写真、作図結果とともに解説している。曲線の来歴を、今は失われた歴史的表現・役割を前提に解説することで、その背後に潜む直観と論理を再現している。
今日では、ソフトウエアを利用してディスプレイ上に描画する曲線は、少し前まではコンピュータ以外の道具を駆使して描かれてきた。作図の困難さもあり、それぞれの曲線の性質を明かすことは数学発展の象徴であり、曲線の表現法が改まる都度、その意味内容も進化した。そうした曲線像を認め、その曲線を描いた人々が生きた時代に思いを馳せることで、人間味溢れる数学像を提供する。
まず、それぞれの曲線に関わる各論を話題にする上で必要な曲線に関する歴史・文化的眺望を記した。その次に、本書の中心的な話題である、様々な曲線とその作図器、その初等幾何学的解説を収めた。そのあとに、変換を表象する機構、透視図法と投影、問題の作図解を表現する機械を収めた。最後には用語集を用意し、本文中で解説しきれなかった用語の解説を収めた。用語集や索引から逆に読めば、辞典として役立てられるようにも工夫されている。
日本書籍出版協会・日本印刷産業連合会主催
第44回造本装幀コンクール
日本書籍出版協会理事長賞(自然科学部門)受賞