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- 執権
-
北条氏と鎌倉幕府
講談社学術文庫 2581
- 価格
- 1,100円(本体1,000円+税)
- 発行年月
- 2019年10月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784065175736
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[BOOKデータベースより]
北条氏はなぜ将軍にならなかったのか。なぜ鎌倉武士たちは果てなく抗争を繰り返したのか。執権政治、得宗専制を成立せしめた論理と政治構造とは。幕府草創期を支え、承久の乱を制し、執権への権力集中を成し遂げた義時と、一三世紀後半の蒙古侵攻という危機のなか得宗独裁体制を築いた時宗。二人を軸に、明快に鎌倉幕府の政治史を見通す画期的論考!
第1章 北条氏という家(伊豆時代の北条氏武士団;烏帽子親子関係に見る生き残り戦略)
[日販商品データベースより]第2章 江間小四郎義時の軌跡―伝説が意味するもの(北条氏庶家江間氏;鎌倉殿家子 ほか)
第3章 相模太郎時宗の自画像―内戦が意味するもの(奇怪な古文書;北条時輔の政治的位置1―嫡庶の順位 ほか)
第4章 辺境の独裁者―四人目の源氏将軍が意味するもの(鎌倉将軍の系譜;氏・姓・苗字 ほか)
第5章 カリスマ去って後
【2022年NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」 主演小栗旬が演じる北条義時のことがよくわかる!】
北条氏はなぜ将軍にならなかったのか。
なぜ鎌倉武士たちはあれほどに抗争を繰り返したのか。
執権政治、得宗専制を成立せしめた論理と政治構造とは。
承久の乱を制し、執権への権力集中を成し遂げた義時と、蒙古侵略による危機の中、得宗による独裁体制を築いた時宗。
この二人を軸にして、これまでになく明快に鎌倉幕府の政治史を見通す画期的論考!
【本書より】
・鎌倉北条氏は、そもそもどのような家であったのか。
・「得宗」とは、いったいどういう意味なのか。
・これは事実自体がほとんど知られていないが、鎌倉将軍には実は四人目の源氏将軍が存在した。第七代将軍源惟康がその人である。鎌倉幕府が空前の強敵蒙古帝国と対峙したこの時期、なぜ鎌倉幕府は源氏の将軍を戴いていたのであろうか。
―これらの問題を追究するためには、どのような方法が有効なのであろうか。
まず、鎌倉幕府の通史や北条氏歴代の伝記を書くつもりはない。なぜならば、この本は北条氏という「一族の物語」ではなく、「一族の物語」の底を流れる「基調低音」を書くことが目的だと思うからである。表面的に幕府や北条氏の歴史をなぞっても、我々が求める答には辿り着けないはずである。
そこで私は鎌倉北条氏歴代のなかからキー・マンとして二人の「執権」を選んだ。承久の乱で仲恭天皇を廃位し後鳥羽・土御門・順徳の三上皇を配流(流刑)した「究極の朝敵」、第二代執権北条義時と、蒙古帝国の侵略を撃退した「救国の英雄」第八代執権、北条時宗である。
世間一般の評価に極端な隔りのあるこの高祖父(ひいひいおじいさん)と玄孫(ひいひいまご)の人生に注目することにより、答に迫りたいと考える。
この試みが成功し、見事、解答に至れるかどうかは、わからない。「とりあえず付き合ってやるか?」と思った読者と共に旅に出るとしよう。
【本書の内容】
はじめに―素朴な疑問
第一章 北条氏という家
第二章 江間小四郎義時の軌跡―伝説が意味するもの
第三章 相模太郎時宗の自画像―内戦が意味するもの
第四章 辺境の独裁者―四人目の源氏将軍が意味するもの
第五章 カリスマ去って後
おわりに―胎蔵せしもの
※本書は2011年に講談社選書メチエより刊行された『北条氏と鎌倉幕府』を原本としています。