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- カントの「悪」論
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- 価格
- 1,265円(本体1,150円+税)
- 発行年月
- 2018年09月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784065131602
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[BOOKデータベースより]
カント倫理学にはアディアフォラ(道徳的に善くも悪くもない領域)が開かれていない。その倫理学に一貫する徹底した「誠実性の原理」。「幸福の原理」を従わせ、自己愛を追求する人間本性に対し「理性」が命ずる誠実性とは何か。人間が悪へ向かう性癖と根本悪、道徳的善さに至る前提としての「自由」とは?カントが洞察した善と悪の深層構造を探る。
第1章 自然本性としての自己愛(カント倫理学を支える信念;「幸福の原理」;定言命法と仮言命法)
[日販商品データベースより]第2章 道徳法則と「誠実性の原理」(道徳法則の形式性;道徳法則に対する尊敬;誠実性とは何か?)
第3章 自由による因果性(責任論的解釈;実在論的解釈;因果性と時間性)
第4章 悪への自由・悪からの自由(悪へ向かう性癖;性癖からの自由;最高善)
誰も守れないような道徳法則が、なぜ成り立つのか。カントが確立しようとした絶対的に普遍的な倫理学とは何か。その思考の道筋とは?
カント倫理学の中で「悪」はどのように扱われているのだろうか。
カント倫理学にはアディアフォラ(道徳的に善くも悪くもない領域)が開かれていない。その倫理学に一貫しているのは徹底した「誠実性の原理」である。人間における快や幸福追求の普遍性と、その中心に「自己愛」があることを認めながら、そうした「幸福の原理」を従わせ、理性が道徳的善さの条件として命ずる「誠実性」とは何か。
また、人間が悪へと向かう性癖と、根本悪、道徳的善さに至る前提としての「自由」とは?
絶対的に普遍的な倫理学を確立しようと努力を惜しまなかったカントが洞察した善と悪の深層構造を探る。