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[BOOKデータベースより]
ひとはどのようにして“わたし”を誕生させるのか。母親や愛するひとなど“あなた”との別れが、“わたし”と“世界”の成立を可能にする。“あなた”との出会いや別れの失敗は、“わたし”にどのようなコミュニケーションのゆがみをもたらすのか。“あなた”の周辺をさまよう解離型、“世界”に“わたし”一人しか存在しない抑うつ型、情報が“わたし”にではなく、すべて他者に関係づけられる統合失調型。気鋭の精神科医が、文学作品を素材に豊富な臨床体験にもとづいて、新たに“こころ”学を切り拓く。
第1章 “こころ”の成立―『春と修羅』と『よだかの星』
[日販商品データベースより]第2章 “こころ”の消滅―『蠅の王』と『リンゴの木』
第3章 幼年期・少年期・青年期の“こころ”―『思い出』と『人間失格』
第4章 結婚期・育児期・中年期の“こころ”―『卒業Part2』
第5章 老年期の“こころ”―『ワイマルのロッテ』
第6章 “あなた”のゆらぎ―『賭博者』と『カラマーゾフの兄弟』
第7章 “わたし”のゆらぎ―『田園の憂鬱』と『都会の憂鬱』
第8章 “世界”のゆらぎ―『三四郎』と『行人』
「あなた」と「わたし」と「世界」をキーワードにアイデンティティの確立を考察する。気鋭の精神科医が、文学作品を素材に豊富な臨床体験にもとづいて新たに「こころ」学を切り拓く。共感と目覚めの1冊。