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[BOOKデータベースより]
周期性があって記録に残すことによって安定した生活をめざす陸域の考えは、例外の連続で、その場その場で臨機応変に対処しなければならない海域世界には通用しない。だから、海域世界に暮らす人びとは、記録し、文献に残すことを重視しない。では、フィールドに行って、見て、聞いたことをいかに書き、歴史研究と結びつけていくのか。海域世界の歴史研究は、文献資料が乏しいだけに、学際的研究が必要な分野だ。本書は、著者の見た海域世界にかんする調査日誌の一部を写真とともに公開し、あわせて海域の歴史がこれまでどのように論じられてきたかについての研究史を整理することで、文献中心の歴史研究とフィールド中心の地域研究の橋渡しを試みる。
1 調査日誌―香料諸島、スラウェシ島北部
[日販商品データベースより]2 書評空間(臨床の知を考える;海域世界を考える;森を考える;政治・経済を考える;その他)
3 歴史空間としての海域世界(自律した歴史空間としての海域世界への道;戦前・戦中の東西交渉史、海外発展史;戦後の海洋史観;可視空間と不可視空間)
東南アジア社会の調査日誌を公開し、「海域」の歴史がこれまでどのように論じられてきたかに関する研究史をまとめ、あわせて関連する書評を掲載。文献中心の歴史研究とフィールド中心の地域研究の橋渡しを試みる書。