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[BOOKデータベースより]
本書は、精神の軌跡および思想の内実を、『きけわだつみのこえ』はじめ、日記・手紙・論文・詩歌などの原遺稿に拠って読み解く。自由な思考を守り貫き、日本社会を普遍世界のうちに求めた、彼らの思想的な遺産を抜きにして、日本の近代は問い直しえないであろう。
第1章 普遍世界連合の理想、敗戦による再生の期待―インターナショナリズムと日本の伝統美
[日販商品データベースより]第2章 西洋思想の学習と日本精神の狭間に―戦没学生における近代日本の苦悩
第3章 日中戦争への疑惑、「獣の如く戦い」「白々と思う」将兵―“近代の超克”とドストエフスキー『死の家の記録』
第4章 戦没学生における“正義”と“愛”―自由主義・個人主義・民主主義のアメリカとの戦争
第5章 歴史とは何であるか 世代の悲劇―戦争への国家意志と民族共同体への帰属
第6章 マルクス主義とキリスト教
「きけわだつみのこえ」及び新たに発掘された戦没学生の原遺稿を読み解き、戦争と自己の生死をめぐる苦悩に満ちた精神の軌跡、近代日本の思想的苦難を反映し、それと深く関わった思想的営為を照らし出す。