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[BOOKデータベースより]
倒産寸前の日産をV字回復させたカリスマはなぜ追放されたのか?輝かしい業績の陰でひそかに進行していた私物化と生産現場の疲弊、チルドレンたちの権力闘争―。失敗の本質を分析し、「スマホ化」が進む自動車産業の未来像を洞察する企業ノンフィクションの傑作!
はじめに 独裁とクーデターの歴史から
[日販商品データベースより]第1章 クーデター 2018年11月〜
第2章 日産の救世主 創業〜1999年
第3章 リバイバルプランとV字回復 1999〜2005年
第4章 躓き 2005〜11年
第5章 私物化 2011〜18年
第6章 ゴーンなきあとの日産 自動車産業の未来予想図
おわりに ゴーンの日産は「社会を豊か」にしたか
独裁、ゴマスリ、権力闘争……
強欲と収奪の内幕を克明に描くノンフィクション!
「日産・ルノー提携」の特ダネを1999年にスクープして以来、カルロス・ゴーンを見つめてきたジャーナリストが、その栄光と墜落の軌跡、そして日産社内の権力闘争の実態をあますところなく描いた経済ノンフィクション。
倒産寸前まで追い込まれた日産にルノーから送り込まれたゴーンは、トップ就任からわずか1年半後、過去最高益を叩き出す。
だが、ゴーンには別の顔があった。寵愛する「チルドレン」で配下を固め、意見する者は容赦なく飛ばす。部下に責任を押しつけて更迭し、自分は地位にとどまった。
そして、私物化。ゴーンは私的に購入した金融商品がリーマンショックで18億円もの損失を出した際、一時的にそれを日産に付け替えた。約20億円もの報酬のうちの約半分を退任後に受け取ることにし、有価証券報告書には10億円分しか記載してこなかった。会社のカネで購入した豪華邸宅を私的に利用するなど、公私混同は枚挙に暇がない。
いったいなぜ、ゴーンは道を誤ってしまったのか?
ヒントは「歴史」にある。
日産は創業以来、ほぼ20年周期で大きな内紛を起こしてきた。そのつど、「独裁者」と呼ばれる権力者があらわれ、制御不能のモンスターと化した。その独裁者を排除するために新たな権力者を必要とし、新たな権力者がまたモンスターと化していった。
そうした構図が繰り返される背景には、日産が抱えるガバナンスの問題点、そして独裁者をのさばらせた側にも大きな責任があることが浮かび上がってくる。
企業ドキュメントとしての魅力もさることながら、人物ドラマとしても抜群に面白い。
フィクションをしのぐ驚愕の展開!