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- 幻の東京オリンピック
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1940年大会招致から返上まで
講談社学術文庫 2213
- 価格
- 1,056円(本体960円+税)
- 発行年月
- 2014年01月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784062922135
[BOOKデータベースより]
関東大震災からの復興をアピールし、「皇紀二千六百年」を記念して構想された一九四〇年の東京オリンピックは、ヒトラーやムソリーニとの取引で招致に成功したものの、「満州国」参加の可否、天皇の開会宣言など問題は山積みだった。そして日中戦争が勃発、ついに返上を余儀なくされる。戦争と政治に翻弄された五輪の悲劇と、尽力した人々の苦悩を描く。
第1章 オリンピックを東京に―市長永田秀次郎の夢(紀元二千六百年を記念して;腰の重い体育協会 ほか)
第2章 招致実現に向けて―ヒトラーも協力(ベルリン大会を前に;IOC会長の変心 ほか)
第3章 戦火ただようなかで―問題山積の開催準備(難航した組織委員会の発足;テレビ中継をめざして ほか)
第4章 オリンピックの火は消えた―ついに大会を返上(雄大な聖火リレー計画;着工できない競技場 ほか)
東京が招致しながら、自ら返上した1940年のオリンピック。「皇紀2600年記念」として構想されたこの大会は、招致のためのヒトラーやムソリーニとの取り引き、満洲事変への厳しい国際世論など、最初から戦争と政治に振り回された。また、「満州国」は参加できるのか、天皇の開会宣言は可能なのか、など問題山積みのまま、準備は遅れに遅れる。そんな中、招致に尽力したIOC委員・副島道正は「返上やむなし」と腹を決める。
東京がオリンピック招致に成功したのは、今回の2020年で実は3回目である。1940年(昭和15年)に開催が予定されていた第12回オリンピック東京大会は、開催都市が自ら大会を返上した史上唯一のケースとなり、「幻のオリンピック」と呼ばれることとなった。
日本国内でも当初から「皇紀2600年記念」の国家行事として構想されたこの大会は、激しい誘致合戦に勝つためのヒトラーやムソリーニとの取り引き、満洲事変と国連脱退に対する厳しい国際世論、拡大する日中戦争のなかで起こり始めるボイコットの動きなど、最初から戦争と政治に振り回されていた。また、開催しても「満州国」は参加できるのか、天皇の開会宣言は可能なのか、など問題山積みのまま、準備は遅れに遅れていた。そんななか、招致に尽力したIOC委員・副島道正は、あえて「返上やむなし」と腹を決める――。
関東大震災からの復興をアピールし、名乗りを上げてからわずか5年で招致に成功しながら、返上に追い込まれるまでの経緯と関係者の苦闘を、長くスポーツ報道に携わった著者が描き出す。
『幻の東京オリンピック』(1994年・日本放送出版協会刊)の文庫化。
東京がオリンピック招致に成功したのは、今回の2020年で実は3回目である。1940年(昭和15年)に開催が予定されていた第12回オリンピック東京大会は、開催都市が自ら大会を返上した史上唯一のケースとなり、「幻のオリンピック」と呼ばれることとなった。
日本国内でも当初から「皇紀2600年記念」の国家行事として構想されたこの大会は、激しい誘致合戦に勝つためのヒトラーやムソリーニとの取り引き、満洲事変と国連脱退に対する厳しい国際世論、拡大する日中戦争のなかで起こり始めるボイコットの動きなど、最初から戦争と政治に振り回されていた。また、開催しても「満州国」は参加できるのか、天皇の開会宣言は可能なのか、など問題山積みのまま、準備は遅れに遅れていた。そんななか、招致に尽力したIOC委員・副島道正は、あえて「返上やむなし」と腹を決める――。
関東大震災からの復興をアピールし、名乗りを上げてからわずか5年で招致に成功しながら、返上に追い込まれるまでの経緯と関係者の苦闘を、長くスポーツ報道に携わった著者が描き出す。
『幻の東京オリンピック』(1994年・日本放送出版協会刊)の文庫化。