Honya Club.comユーザーが選んだ「傑作中の傑作」!
大変お待たせしました!Honya Club.com会員の皆さまが選んだ講談社文庫「傑作中の傑作」の結果発表です! TOP20位をどーんとご覧ください♪ 皆さまからたくさんの投稿をいただきましたが、村上春樹さんの『ノルウェイの森』、京極夏彦さんの『姑獲鳥の夏』には特に、たくさんの票が集中していました。さすが、両著者の代表作とも言える作品ですね! 現在ドラマ放送中の『流星ワゴン』や、ドラマ化が決定している『天使のナイフ』をはじめ、ほとんどの本が映像化されているのではないでしょうか?! ドラマや映画から入るも良し、先に原作を読むのも良し、是非、みなさまが選んだ傑作作品を読んでみてくださいね♪ |
順位 | 書名 | 著名 | コメント | |
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ノルウェイの森 | 村上春樹 | この当時の彼の作品は、特に村上ワールドと言われる独特の表現や感性を感じられます。近頃の作品とは違う彼の世界観から誰もが経験し覚えのある希望のなかの切なさとか揺れる思いや不安定な心理が描かれていたと記憶します。確かにこの本をきっかけに彼の作品にのめり込みました。読んだのは、大学生くらいかな・・・。(素宙〜sora〜/女性/50代) この小説はちょっと元気がないなという心理状態の時に読むのがお薦めかな。元気がないというか、落ち込んでるというか、もっと言うと鬱っぽい時…。そんな時に読むと物語に引き込まれていく。読めば、何かが解決するという訳ではないのですが、少なくとも私は何か癒される時間を過ごせました。(抜け作/男性/40代) どんなにどんなにどんなに欲しても、するすると指の先からそれがこぼれていってしまうむなしさ、喪失感、そしてそれとどうやって向き合っていくのか、向き合えずに抱えていくのか人生の節々に読み返したくなる作品です。(ぴー/女性/30代) | ||
姑獲鳥の夏 | 京極夏彦 | 非科学的「憑き物落とし」を、演出、知識、言の葉を駆使して理路整然と解決していく爽快感。そして、読んでいる読者も、ストーリー展開に振り回され、疑問を持ちながら読み進むうちに、憑き物に憑かれています。そして、クライマックスの憑き物落としで、読者の憑き物も落としてもらう…そんな物語です、但し、続く続編達にも、大いに関わりがあるので、まずはここから入りましょう。本の厚みなど、そのうち気にならなくなります。(あさきち/男性/40代) 本の厚さに圧倒されながらも、一気に読まされてしまいました。一頁目を開いた時に、京極堂の結界に取り込まれていたのでしょう。20年以上前の事ですが、読み終えた時の興奮を、今でも鮮明に覚えています。以来、私にとっての「衝撃のデビュー作」は変わっていません。(トシ坊/男性/50代) | ||
十角館の殺人 | 綾辻行人 | 孤島という限定された舞台。あだ名で呼び合う参加者たち。同時展開する本土での出来事。散りばめられた特徴的で魅力的な謎の数々。そして、読めば誰もが目を丸くするであろう、解決編間際のたった一文。小難しい理屈もなく、トリビアや知識も必要としない、中級者にも初心者にも優しい推理小説。ゆえにオススメ。(OJO/男性/30代) 物語のクライマックスに書かれたたったの1行のセリフを読んだ瞬間、雷に打たれたような衝撃が体を駆けめぐりました。ミステリー史上に残るような驚愕のトリックを、たったの1行のセリフで読者に明かしてみせるなんて、凄すぎます。必ず誰もがだまされる超傑作です。(サカナさん/男性/20代) | ||
4 | クビキリサイクル | 西尾維新 | 《物語》シリーズ等で大人気の西尾維新さんのメフィスト賞受賞のデビュー作です!この作品は推理小説です。舞台は絶海の孤島、そこにはその島の主によって集められた「天才」が集う。その中の二人、工学の天才《玖渚 友》(くなぎさ とも)とその相棒の《いーちゃん》がこの作品の主人公です。玖渚友は電子工学の天才としてこの島に呼ばれた青色の髪が目立つ19歳の女の子。いーちゃんはその玖渚友の付き添いで島へやってきた同じく19歳の男の子。他にも科学の天才《園山赤音》、絵画の天才《伊吹かなみ》、料理の天才《佐代野弥生》、占術の天才《姫菜真姫》と数々の分野での「天才」がいる中で殺人事件が起こる・・・!!推理小説としても、ライトノベルとしても、十分に楽しめる作品になっています!合うか合わないはかなりありますが読んでみるまで分かりません!ぜひ一度ご一読を!(不忍/男性/10代) | |
5 | 蒼穹の昴 | 浅田次郎 | 日中合作でドラマ化もされた小説です。三国志などと違いあまり馴染みのない清王朝末期の物語ですが、大変面白いです。フィクションではありますが、一般的に悪人に描かれやすい西太后が単純な悪人としては描かれておらず、人間臭くてよいと思います。(満州人/男性/30代) まず科挙の試験の過酷さ、宦官になるための壮絶な施術が詳細に描かれているのに驚きました。それらを乗り越えて得た権力の中で数奇な運命で清末期の複雑な情勢に飲み込まれていく主人公たちの物語に引き込まれます。また、残虐なイメージになりがちな西太后について見直すきっかけになった本でもあります。(marikawa/女性/40代) | |
6 | 妖怪アパートの幽雅な日常 | 香月日輪 | 様々な境遇に見舞われながらも真っ直ぐ前を向こうとしている主人公の姿や、それを支え見守りる『大人』たち。この本を読んでいると自分もこうでありたい、と思える姿を見せてくれるのがとても気持ちいいです。そして、決して『こうあるべき!』と理想を押し付けてくるのではないのも、胸にすっと物語が入って読みやすいポイントなのかもしれません。さらに、るり子さんの作る料理が毎回本当に美味しそうで読むとお腹が空きます!(笑)魅力的な登場人物がいっぱいなので、最終巻が出た今でもまだまだもっと読みたいです!個人的には詩人が大好きなので、彼のサイドストーリーも読みたいものです。タイトルだけを見るとお化け?ホラー?みたいな印象かもしれませんが、イメージを一旦置いておいて、素直な気持ちで、老若男女に読んで欲しい一冊です。(あさっぺ/女性/30代) | |
7 | ステップファザー・ステップ | 宮部みゆき | とある泥棒と双子の交流を描いた心温まる作品。血のつながりはないけれども、この3人はとても強い絆で結ばれている。心が荒みそうになったときによく読んでいます。(Kay/男性/20代) 実際だったらすぐに警察に通報するような出会いや、窃盗犯とは思えない性格の男性、しっかりしているようにみえる双子のやっぱり子供らしい一面、まったくのアカの他人なのに、お互いに対するほほえましい場面が、読んでいて、ほっこりしました。一気に読んでしまいました。(oyoyo/女性/40代) | |
8 | すべてがFになる | 森博嗣 | 女子大生と助教授が、探偵と助手役で登場するシリーズの第一作。都心から離れた島で起こる、不思議な事件。舞台設定は使い古された感じながら、織り込まれる斬新な発想。映像に表すときつい描写も、著者の淡々とした文体がぐいぐいと読ませてしまう。終盤からは一気にスピードアップし、途中で読むのを止められなくなる。登場人物のせりふや思想が独特で、好き嫌いがはっきりすると思うが、好きな人はどっぷりとはまる。シリーズものなので、続きが読めるのもうれしい。(moonlight/男性/30代) | |
9 | ハゲタカ | 真山仁 | NHKでTVドラマ化され映画にもなった真山仁さんの代表作。傾き始めた企業をかぎつけ彼らの債権や株を安く買い漁り一気に買収へと乗り出す「ハゲタカ」の実像を描くとともに、そこに関係する人間たちの欲望、葛藤、思惑が交差する情景をストーリーに加えることで単なるドキュメンタリーにならずに「読み物」として深さが出ている。最近は外資という言葉にそれほど抵抗感はなくなってきたが、当時はセンセーショナルで背筋が凍った記憶がある。(せいた/男性/40代) | |
10 | 流星ワゴン | 重松清 | それなりに人生を長く生きていれば、誰もが一度は考える「あの時こうしていれば…、もしもあの日に戻れるのならば…」。自分だったらどうするだろう。でも、どんな道を進めば良かったかなんて、結局正しい答えなんてないんですよね。今の自分を受け入れて、そこから前へ進んでいくしかないってこと。主人公の静かな決意に背中を押してもらえるような気がしました。(Kokoro/女性/40代) | |
11 | 浜村渚の計算ノート | 青柳碧人 | 数学テロ組織に対抗するために千葉県警が連れてきたのはなんと女子中学生だった!学校に新しく入った本で読んでみました。数学は好きですが難しい、でも興味深い!とっても面白くはまってシリーズを続けて読んでいます。超おススメです。(takaたっかー/男性/10代) この本は自分が書店でたまたま目についた本でした。気になったので読んでみると、数学ミステリーという新しいジャンルの本で読んでいけば読んでいくほどこの作品の世界に入っていって自分もキャラの一員になったような本でした。難しい問題も出てくるんですが解説が丁寧でとても分かりやすかったです。(MASA/男性/10代) | |
12 | 占星術殺人事件 | 島田荘司 | 新本格派推理小説の開祖というべき作品しして最高傑作。後に続く他の作家の新本格派の作品も随分読んだが、やはりこの作品が頭二つ以上抜けている。また島田氏の最高傑作でもある。犯人を特定する手がかりは全て公開されているにも関わらず誰もこの犯人を特定する事は出来ないと思う。この本を初めて手に取る方は幸せである。(じみー・ふりっぷ/男性/50代) | |
13 | 親鸞 | 五木寛之 | 魅力的な登場人物ばかり出てきて、ハラハラドキドキ!お堅いイメージの本ではありません。若い親鸞の青春活劇といったところでしょうか?完結篇がたのしみです!!(ことぶき/男性/50代) 宗教人としての「優れた親鸞」像を捨て、人間として生きた親鸞を描いた秀作。 どこまでが史実と一致しているのかは分からないが、「確かにこのような人間はいる」と感じられる。(カズ君/男性/60代以上) | |
14 | 小暮写眞館 | 宮部みゆき | 読みすすめたいのに背中がゾクゾクする怖さがあって、簡単に次のページをめくれない・・・でも、その緊張感があるからこそ、最後にほっとして一気に心も体も解放される。宮部みゆきさんの色がよくでている作品だと思います。上下巻で、長編ではあるけれど、全くその重さは感じさせません。私のイチオシです。(はるひ/女性/40代) | |
15 | ST警視庁科学特捜班 | 今野敏 | 個性的なメンバーに振り回されつつも一生懸命彼らをまとめようとするキャップが大好きです!いろいろな専門的知識によって事件解決へと導かれていくストーリーもとても読みごたえがあります。巻を追うにつれ、メンバーそれぞれの関係性が変化していくのも見所です。(kaoru/女性/30代) | |
16 | 限りなく透明に近いブルー | 村上龍 | 村上龍の衝撃のデビュー作で現代の世相に沿う作品です。薬漬けになった主人公の半生を当時の日本の暗躍に働きかけた社会性を問うものです。(まーさま/男性/40代) 戦後の負の遺産ともいえる「基地文化」。様相は変わってしまったとはいえ、当時の退廃的な雰囲気が伝わる作品。(十番侍/男性/50代) | |
17 | コインロッカー・ベイビーズ | 村上龍 | 生まれた家庭によってこんなにも人生が違うものなのか驚きそして両親に感謝した作品です。(Massagno/女性/30代) とても「危険」な作品です。私が正気でいるのは気のせいで、正気じゃないから正気だと思い込んでいるんじゃないだろうか、などと考えてしまいます。(ICHI/男性/30代) | |
18 | 天使のナイフ | 薬丸岳 | 「少年法」という重いテーマにもかかわらず、法律用語オンパレードなどではなくとても読みやすいのが第一印象。少年による犯罪がどんどん低年齢化している現状をいち早く先取りしていた作品なのだなと思う。それを大人の視点で取り上げながら、後半では一気に「少年」だったそれぞれの人物の目線からのたたみかけるようなクライマックス感がよかった。分厚い本だが、あっという間に読めてかつ重厚感があった。また、タイトルも秀逸。未完成でもろい「少年」たちの切なさを感じた。(岡本桜/女性/40代) | |
19 | 凍りのくじら | 辻村深月 | 現代の教育は、成績の良し悪しで人を分類している。良い者は優越感を持ち、悪い物は劣等感を感じる。疎外感に打ち勝つためのみに、人は他人と繋がろうとするのだろうか?優位に立つはずの者達は、何故か孤立していく。流氷に閉じ込められて息ができなくなったくじらを救ったのは……まさかそんな展開になるとは思いもよらなかった。(katsuei/男性/50代) | |
20 | 密封 | 上田秀人 | 奥右筆「立花併右衛門」のプライドがヒシヒシと伝わり、シリーズを一気読みした。江戸城内での筆による立ち回り、腹をくくった判断は見事。護衛につけた隣家の次男「柊衛悟」が戦う描写に緊迫感を感じる。また「併右衛門」が一人娘「瑞紀」へ、そそぐ愛情が伝わってくる。娘を持つ親として、相通じるものが・・・・。(サブグリーン/男性/50代) |
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