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[BOOKデータベースより]
食品会社に勤める葉越海理は、ホストをしている弟・翼久と暮らしている。幼い頃から家に寄り付かなかった母親に、完全に見捨てられてからは、ずっとふたりで生きてきた。けれど、不定期に振り込まれる金が母親からだと信じていた海理は、母親を恨むことはなかった。本当は翼久が身体で稼いだものとは知らずに。海理を密かに慕う翼久は、海理のためならなんでもできた。しかし、行き場のない想いと、嫌いなオンナの相手をする日々に限界がきていた。そんなある日、海理が男に押し倒されているのを見てしまい、翼久の怒りは昏く激しい劣情と化して―兄弟の危険な愛を描いた人気作、待望の文庫化!書き下ろし『凪の夜』収録。