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[BOOKデータベースより]
帰郷をテーマにした、nakabanの詩情あふれる新作絵本。
[日販商品データベースより]手が届きそうなあお、まよなかれっしゃにゆられ、あおい夢をみていた。窓の外に、ひかりがひとつぶ、ふたつぶ…。ページという車窓を、宝石のように深く美しいシーンが流れてゆく、詩情あふれる絵本。
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静かに始まるあおい世界。それは真夜中に走る列車の中であり、読者にとっての旅の始まりでもあります。光のつぶがひとつ、ふたつ現れたかと思うと、通りすぎていく真夜中の街。更に今度は寝静まっている家々の横を通りぬけ、古いレンガの橋を渡ると、そこは懐かしいくにの入り口に…。ああ、なんて美しい。深くあおい風景に浮かびあがっているのは、まるで夜の世界からにじみ出てきたような、柔らかくきらめいている様々な光の色。ページをめくりながら、じっと見つめながら、何度でもため息が出てしまいます。この絵本のテーマは帰郷。長い夜の時間をぬけてたどりついた故郷で迎えてくれるのは、風景だけではありません。言葉は少なくても、詩情豊かに語りかけてくれる物たち。それらのあたたかなぬくもりを思い浮かべながら迎える朝、そこにはずっと思い続けていた変わらない空気が待っているのです。nakabanさんの絵の、どこかを特定できないような風景、何色か決め付けられないような色彩がとても好きです。誰かを思う時、どこかの場所を思い浮かべる瞬間、この絵本を開いて気持ちを重ね合わせてみたくなります。そして、そんな時間を共有したい人に贈りたくもなりますね。
(絵本ナビ編集長 磯崎園子)
ネットでこの本の表紙を見たとき
タイトルの下に「nakabann」と描いてあって、なんだろう?と思っていたのですが作者のペンネームのようです。
内容は夜行列車から覗く景色。でしょうか。
真っ暗夜の世界から、最後の3ページは汽車を下りて、明け方の明るい世界を歩いて目的地に着くようです。
色のコントラストや、夜行列車からちらちら見える外の光の具象化がよかったです。
読み聞かせに使うよりはどちらかといえば、高学年くらいのお子さんたちのブックトークで紹介したいと思いました。
さらりと人に読んでもらうより、ひとりでじっくり見てほしいです。
この作品は読めば読むほど味わいが出てくるタイプのような気がします。(てんぐざるさん 40代・埼玉県 女の子18歳、女の子13歳)
【情報提供・絵本ナビ】