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- ラチとらいおん
-
- 価格
- 1,210円(本体1,100円+税)
- 発行年月
- 1965年07月
- 判型
- 規格外
- ISBN
- 9784834000450
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
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「新生活に役立つ本」レビューコメント
【テーマ:一人暮らし】弱虫のラチが、強いらいおんのおかげで、逞しく成長。常にらいおんが傍にいてくれることで、自身も強くなる。ある時、らいおんから別れの手紙。「ぼくがいなくても、もう大丈夫」・・・・『ひとり』をスタートする人の心の中に、強いらいおんがいますように、というメッセージになるかと。(たかちゃん/女性/40代)
ラチは世界でいちばんの弱虫です。なんたって、犬をみると逃げ出すし、隣の暗い部屋にも怖くて入れません。これでは「飛行士」になりたい夢だって、かないそうにありません。友だちさえ、怖いのです。泣いてばかりいたラチのところに、ある日小さな赤いライオンがやってきました。彼は可愛らしい風貌とは裏腹に、とっても強いのです。そして言うのです。「君も強くなりたいなら、ぼくが強くしてやるよ」それは特別なことではありません。体を動かし、外へ出て、前に一歩だけ踏み出す勇気を持つことです。ポケットにライオンがいれば、ラチの心は不思議と少しずつ強くなるのです。そしてすっかり自信がついてきた頃、ライオンは手紙を残して……。1960年代にハンガリーからやって来たこの愛らしい絵本は、日本の子どもたちと大人の心をすっかり掴み、今でも変わらず愛され続けています。それは、ラチの心の中にいる弱虫が、どんな子どもの心の中にも多かれ少なかれ住んでいる共通した「気持ち」であるからなのでしょう。それこそ些細な悩みに見えたとしても、本人と家族にとっては切実な思いがあるのです。「ぼくには、ライオンがいる」「我が子にはライオンがいる」そのことが、図らずも多くの親子を勇気づけてきたのかもしれません。弱虫だっていう子にも、そうでない子にも。一度は読んでみてもらいたい、魅力的な絵本です。
(絵本ナビ編集長 磯崎園子)
絵も雰囲気もさることながら、私はこの絵本の何が好きって文章が好きです。
ラチが世界で一番弱虫なこと。
だから夢はかなわないであろうこと。
それをはっきりと言い切ります。
自信をつけて勇気を振り絞れたラチ、そこにはもう頼っていたライオンの姿がなかったと気づいた時の「ばんざい」というシンプルな表現は秀逸です。
何だかもっと詳しく、もっと仲良くなりたかったなぁと思わせるライオンとの別れですが、最後に堂々と「だからきっとラチの夢はかなうでしょう」と、勇気が出たからもう大丈夫!と無責任にも言い切ってしまう、それくらいの力強さが文章に込められているこの絵本が私は大好きです。(☆A☆さん 20代・栃木県 男の子6歳、女の子2歳)
【情報提供・絵本ナビ】