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創作の現場

今月の作品

週末は家族
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2012年 3月号
桂 望実Nozomi Katsura

「〈オンタイム〉の香りがする街の中に、ひっそりと住みたい」という桂望実さん。住まい周辺は都心のオフィス街でありながら、大通りから一本入ると古くからの住宅街もある。その「混じり具合」が気に入っているという。「掛け持ちで作品を作らないので、一つの作品を書き始めたら、だいたい四か月間は休みなし。終わったら丸々一か月お休みをいただく」のが、桂さんならではの執筆ペースだ。

『週末は家族』は、「週末里親」という制度を通して巡り会った三人が、彼らなりの新しい「家族」の形を見つけるまでの物語。小劇団を主宰する大輔と、恋愛感情を持たない無性愛者である瑞穂の夫婦は、ある魂胆から、児童養護施設で暮らす十歳の少女・ひなたを預かることにするが─。「大変で難しいけれど、そこに可能性があったらいいなと思う」週末里親をモチーフとしているが、「肩の力を抜いて読んでいただいて、読み終わった時に、心にそれまでとは違う色が加わってくれたらうれしいです。物語だからこそ伝わることもあると思うので」と語る。

創作の現場

執筆は「朝型で、午前中三時間、午後三時間が基本」。一か月のお休みのときには、「旅行に行ったり、すっかりご無沙汰している友だちに遊んでもらったり、集中して予定を組むのですごく忙しくて、へろへろな感じ(笑)。生活も不規則になるので、執筆中の方が規則正しい生活をしていますね」。執筆期間中は「料理をしているときは、ある程度違う脳を使っているのかもしれないし、本を読んだり映画を見たりというのが息抜きになっているかな」と作品世界に没頭するのが苦にならないそう。

(日販発行:月刊「新刊展望」2012年3月号より)

今月の作品

週末は家族
小劇団主宰者の大輔と、その連れ合いで他人に愛を感じることができない無性愛者の瑞穂。ふたりは、児童養護施設で暮らす演劇少女ひなたの週末里親になって、特殊な人材派遣業に起用することになるが…。
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プロフィール

桂 望実
桂 望実
1965年東京生まれ。会社員、フリーライターを経て、『死日記』でエクスナレッジ社「作家への道!」優秀賞を受賞しデビュー。2005年『県庁の星』が映画化されベストセラーに。その他の著書に『もしも、あと少し、幸せになれるとしたら。』『嫌な女』『ハタラクオトメ』『恋愛検定』などがある。
右上は辞書などを見る際に愛用しているドイツ製のルーペ。校正ゲラに貼る付箋は、添えられた一言が心遣いを感じさせる、オリジナルのものを使用している。

新刊展望のご案内

新刊展望 3月号
新刊展望 3月号
【今月の主な内容】
◎懐想 鈴木輝一郎 歴ヲタじゃんけん勝利の結晶
◎特集 K文学を読んでみよう―韓国現代文学への誘い 川村 湊/きむふな
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