[BOOKデータベースより]
多言語が飛び交う教室。教師と生徒がともに作り上げる多文化共生の最前線。
第1部 研究背景及び問題の所在(言語と教育の交差点:日米における言語的マイノリティの過去と現在;先行研究;研究の方法)
第2部 高校での多言語使用の実践:実態と課題(日本語教育の実践;母語教育の実践;一般教科の取り出し授業の実践;教師と生徒の意識;アメリカ合衆国・カリフォルニア州の政策と実践)
第3部 結論(教室という越境空間:言語がひらく共生の可能性)
「日本語ができるようになればすべてが解決されるだろう」という誤解と現実
言語的マイノリティの生徒が直面する課題は教育環境や社会的背景といった要素を含んで多岐にわたるにもかかわらず、日本語能力の不足が主な要因であると思われがちである。
本書では、中国、ベトナム、ネパール、フィリピンなどにルーツをもつ言語的マイノリティの生徒を受け入れる公立高校での多言語教育の実践と工夫を、教師・生徒のインタビューとともに紹介する。母文化や母語を尊重する教育と手厚い支援が、生徒たちをどのように包摂し、育んでいるのか。その実態を明らかにする。
さらに、アメリカの高校における調査から異文化を背景に持つ生徒の孤立や教師・生徒のすれ違いを描き出し、今後の日本の教育現場での活用に向けて、言語的マイノリティ支援システムや言語アセスメントシステムの構築、孤立を防ぐための居場所づくり、教師の多様性や分掌間の連携など具体的な提案を行う。
異なる背景を持つ生徒の能力が正当に評価される社会を実現し、真に自由な選択のもとで人生を歩むことができるような多様性を尊重した共生社会を構築するための示唆。
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