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- 狐物語
-
福音館古典童話シリーズ 42
Le roman de Renard.- 価格
- 2,530円(本体2,300円+税)
- 発行年月
- 2015年06月
- 判型
- B5
- ISBN
- 9784834081763
[BOOKデータベースより]
フランス中世の森から赤毛のあいつがやってきた!世界一有名な狐ルナールの物語。二十世紀の寓話語りとして名高い異色の作家・画家レオポルド・ショヴォーが、みずから編みなおし語りなおした動物叙事詩の代表作。機知にあふれた墨一色の挿絵は物語の真ん中を射抜き、しなやかで軽妙な訳文が、数百年の時を経た古典中の古典に新しい命を吹きこむ!小学校上級以上。
[日販商品データベースより]フランス中世に成立した『狐物語』は、赤毛の性悪狐・ルナールが知恵の限りをつくして森の動物や農村の人間たちとわたりあい、またライオンのノーブル王が君臨する宮廷にあってさまざまに策略をめぐらすお話の集成です。多くの国や地域にも広まり親しまれている動物叙事詩の代表作に、『年をとったワニの話』のL.ショヴォーが絵をつけた現代語版を、読みやすく生き生きした日本語に移しました。巻末の充実した解説も必読です!
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福音館古典童話シリーズ、4年振りの最新刊が
ひっそりと本屋の棚に並んでいて
思わず「おぉーっ!」と手に取りました。
ずっしりとしたこの重み。「読むぞ!」と箱から取り出すトキメキ感。
やっぱり好きです、このシリーズ。
『これぞ、本!』と思わせるこの存在感は、
今の時代、ますます貴重に思えます。
さて、「狐物語」というと、同じ福音館書店の「きつねものがたり」を思い出したのですが、読んでみると全く別の物語でした。
こちらの「狐物語」は、フランス中世で生まれた数々の狐物語(ルナールという狐を主人公に、色々な人が物語を書いていたようです。)を
レオポルド・ショヴォーが編集しなおしたものです。
この主人公の狐ルナールが、本当にずる賢い!
周りの動物たちを次々に騙し、裏切り、王様まで騙してしまうのですから。
しかし、当然いつもルナールだけがいい思いをするわけではなく、彼はたくさん失敗もするのです。
ルナールとさまざまな動物たちが繰り広げる攻防合戦は
時には、野生のままの生々しさを感じさせ
時には、まるで人間社会そのままのように描かれ
長い物語も飽きることなく読み進めることができます。
ルナールのずる賢さに、親子で思わずあきれたり、
やり返されて「ほらみたことか!」とニヤニヤしたり。
この世の中は、残念ながら
決して「良いこと」「美しいこと」ばかりではありません。
うちの子もこれからの長い人生の中で
誰かに裏切られて悔しい思いをしたり、涙を流す日々が
全く無いとは思えません。
そんなことを含めて、
ルナールの物語を通して
子どもと一緒に色んなことを感じながら
有意義な読み聞かせタイムを過ごすことができました。
たくさんの章に分かれているので、
毎日少しずつ読み聞かせするのに向いている本だと思います。
挿絵は作者ショヴォー本人によるもので、独特の雰囲気があって
これもなかなか面白いです。(読みきかせしている途中で、子どもがイラストに見入ってしまい、なかなか次のページが開けない…なんてこともたびたびありました。)
意外だったのは、訳者が
絵本「ぐりとぐら」の絵などで有名な山脇百合子さんだったこと。
翻訳もなさる方だったとは今回初めて知りました。(R☆さん 40代・北海道 )
【情報提供・絵本ナビ】