[BOOKデータベースより]
過去の被爆表象を掬い上げ、「原水爆を考える文化」の創造へ活かす試み。原水爆や被爆者は、いかに表象され語られてきたのか。原爆を主題とする映画やドキュメンタリー、怪獣特撮映画やアニメなど多様な映像作品の解読をとおして、わたしたちのヒロシマ・ナガサキ理解を刷新する契機を見出す。被爆者なき時代において、彼らの声に応答せんとする映画を読み解く社会学。
序章 ヒロシマ・ナガサキ理解の現在から
第1章 被爆の悲惨をどう伝えるのか1―『原爆の子』と『ひろしま』
第2章 被爆の悲惨をどう伝えるのか2―被爆者差別を手がかりに
第3章 原爆投下への怒りや怨念の行方―中沢啓治作品と被爆アニメ
第4章 純愛映画で描かれる被爆者表象
第5章 リアルな恐怖としての原水爆
第6章 ファンタジー化する原水爆―一九六〇〜七〇年代特撮映画を中心に
第7章 希薄化し、象徴化する原水爆―一九八〇年代以降、ゴジラ映画、アニメを中心に
第8章 被爆の記憶を語る中心的言葉―被爆ドキュメンタリーの解読(1)
第9章 被爆の記憶の「語り口」―被爆ドキュメンタリーの解読(2)
第10章 定型化する力と個別化する力―被爆ドキュメンタリーの解読(3)
第11章 被爆問題の新たな啓発の可能性とは―被爆ドキュメンタリーの解読(4)
第12章 洋画における原爆の描き方
終章 被爆表象の批判的エスノメソドロジーに向けて
反戦反核という定番の語りに、新たな意味を創造するには――。これまで製作されてきた原爆映画やドキュメンタリーを解読し、私たちの形骸化したヒロシマ・ナガサキ理解を打ち破る契機を見出す。被爆者の声に応答せんとする、映画を読み解く社会学。
・敗戦直後から近年までの数多の原爆映画を渉猟してきた著者による、ライフワークの集大成。
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