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[BOOKデータベースより]
療養所という場で紡がれた「誇りに満ちた生」の記憶。彼らの人生を、孤独や不幸といった言葉だけで片付けてよいのか?患者たちが集団としての連帯を生み出し、独自の文化を形成していったプロセスを社会学の視点から描く気鋭の力作!
記憶と語りから捉える患者文化
療養所という場の位置づけ
第1部 生活の語りからみる患者文化の諸相(相互扶助と統治―患者組織形成期における集団への個人の適応の側面から;中間集団としての患者自治会―患者集団を代表する「生活組織」が果たす役割;生活を支え合う労働―生産、分配、共有をめぐる諸相からみる共同性の意味;看取りからみる多層的なネットワーク―親密圏の形成と変容)
第2部 患者集団の記憶の枠に寄り添い、離れつつ語る自己(療養所で子供をもつことの意味―患者たちに潜む出産のタブー意識;療養所のなかの夫婦たち―異なる視点から園内結婚を聞き取る;ハンセン病を生きる―家族内感染者のある生の軌跡;在日朝鮮・韓国人とハンセン病患者の間で―患者社会のなかの差別の表象)
第3部 消えゆく患者集団の記憶の果てに(ハンセン病問題を捉える運動の語り―物語の移り変わりと患者集団の記憶;ハンセン病資料館における記憶と歴史―存在証明の場から歴史検証の場へ)
下位集団における文化の創造性