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[BOOKデータベースより]
「モデルネの美的陶冶理論」を求めて。“芸術”はいかに人間を形成するか。古典的価値の崩壊、教育の大衆化に直面し、「現代」に要請される「新しい人間」の創造を目指したバウハウス。その思想と実践をつなぎ合わせ、ヴァイマル文化のなかに一つの“星座”を描き出す。
序章 美的経験・芸術経験と陶冶(人間形成)
[日販商品データベースより]第1章 ヴァイマル・バウハウスの音楽教師ゲルトルート・グルーノウ―「アメリカ的なもの」と「インド的なもの」のあいだで
第2章 グルーノウ音楽教育の理論的背景―「音の響き」と「色彩」の感受としての美的経験
第3章 「シンボルの受胎」としての「共感覚」―ハンブルクのグルーノウ、ヴェルナー、カッシーラー
第4章 「あいだの世界」の心理学―ヴェルナー心理学を陶冶理論として読む
第5章 「あいだの世界」の探求者パウル・クレー
第6章 ヴァイマル共和国期美術教育の展開とその思想的背景―再現・表現・造形をめぐって
第7章 「あいだの世界」の美術教育―エルヴィン・ヘックマンの美術教育実践
第8章 モダニズム造形教育の行方―ガイストとエーアハルトの美術教育実践
終章 モデルネの美的陶冶理論
「モデルネの美的陶冶理論」を求めて
〈芸術〉はいかに人間を形成するか。
古典的価値の崩壊、教育の大衆化に直面し、「現代(モデルネ)」に要請される「新しい人間」の創造を目指したバウハウス。
その思想と実践をつなぎ合わせ、ヴァイマル文化のなかに一つの<星座>を描き出す。
近代的価値観の崩壊により、多様な思想・文化が花開いたヴァイマル共和国時代。
バウハウスでは、芸術を媒介にした人間形成を目指す「感性教育」が試みられていた。
本書は、美を深く体験することにより身体を調和させ、共感覚を活性化させる教育を「シンボル生成」の感性教育と位置づけ考察を加えていく。
その音楽・美術・哲学・心理学・生物学が融合した学際的な姿を捉えるため、中心地であるバウハウスとハンブルク大学の教育者・研究者、そしてパウル・クレーの実践を、思想史の手法を用いて辿る。
複雑に絡まりあったヴァイマル文化の芸術教育を基礎づけているものを「モデルネの美的陶冶理論」として提示し、「人間形成(ビルドゥング)」における美の可能性を問い直す力作。