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[BOOKデータベースより]
19世紀のフランスに生きた作家は、なぜ不朽の傑作を生み出すことができたのか。小説の成立過程に新たな実証の光をあて、文学的戦略と創造の美学を解き明かす。
第1章 小説創造の戦略(『アルマンス』における主人公像の造型;『赤と黒』の創作過程―着想と制作時期の再検証;『リュシアン・ルーヴェン』における“衣装”;『パルムの僧院』冒頭部の制作)
[日販商品データベースより]第2章 民衆・手紙・まなざし(スタンダールにおける“民衆”;ジュリアン・ソレルの“手紙”;『ラミエル』における社会諷刺;スタンダールにおける〈まなざし〉;『チェンチ一族』における〈まなざし〉)
第3章 創作と自己認識(『エゴチスムの回想』における自己認識;『エゴチスムの回想』と『社会的地位』;感受性と自己認識;『アルマンス』、あるいは〈感じやすい魂〉の悲劇)
▼独自の小説世界によって、今もなお新しい読者を魅了し続けているスタンダール。19世紀フランスに生きた作家は、なぜ不朽の傑作を生み出すことができたのか。日記や備忘、書簡など一次資料の綿密な考証を通じて『赤と黒』『パルムの僧院』の成立過程に斬新な視角をひらき、〈民衆〉〈手紙〉〈まなざし〉にテーマ構築の独創性を探ることで、同時代への批判的感性と自己の探求【エゴチスム】とが分かちがたく結びついた、文学的戦略と創造の美学を解明する。